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二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 白雪と花弁 【BLEACH】 ( No.24 )
- 日時: 2010/03/09 20:52
- 名前: 凛 ◆KM/REaTgCs (ID: HFyTdTQr)
第9話 *夢と現実の差
だけど、現実は厳しかった
「おい新人。掃除やっとけよ」
「え……でも私当番じゃ……「さっさとやれよ鈍間!!」」
バシンと叩かれる
「た……」
ジワジワと紅くなり、痛くなる
(慣れてた、はずなのに)
今はこんなに痛い
周りの人がクスクスと笑ってる
「ほら、あの子よ。新人のくせに3席になったっていう……」
「えぇ〜? でも扱き使われてるじゃない。惨めねぇ」
ココロにも無い事を言う隊士
「化け物」
ビクッと振り向く
「あいつ化け物だぜ。変な髪の色と目だし」
「うわっ気持ち悪ぃ!!」
自分達の隊長のことは棚にあげ、ウエェと言う隊士
ヒソヒソ、ヒソヒソ
話し声
仕方なく掃除をやる
勿論、仕事は全て終わらせた後
「……みぃ」
慣れてたはず
そうだ。思い出せ、あの頃を
あの頃だってもっと辛かったんだから
掃除を終え、陰口を叩かれた後。雪は中庭の大きな木に登った
高いところに居る時は、全てが和らぐ気がしたから
「慣れてた、はず」
流魂街の時だって石を投げつけられたりした
化け物だって言われた
「なのに……」
膝を抱え、顔を埋める
「どうしてぇ……? 涙が……止まらないよ……」
声を殺し、霊圧を消して1人で泣く
小さな頃からの癖
「私は……いらない存在なの?」
自問自答を繰り返す
せめて。髪と瞳が黒くて、普通だったのなら
少しはましだった?
その答えも、今はもう分からない
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