二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 白雪と花弁 【BLEACH】 ( No.37 )
日時: 2010/03/28 19:01
名前: 凛 ◆KM/REaTgCs (ID: HFyTdTQr)

第16話 *無くしはじめた〝色〟

「……終わり、ました」

あの日から数日経った

雪への嫌がらせは加速していき、雪の世界はモノクロに近づいていった

表情も無くし、あんなに感情豊かだった雪の面影は既に無い

パタンと扉が閉まった後、乱菊はため息をついた

「あんた達……まだ仲直りしてなかったの?」

ムスッとした表情のまま書類と睨めっこしている小夜にため息混じりに声をかける

「早く仲直りしなさいよ、お蔭で空気が重いったらありゃしない!」

「だーれが雪なんかと」

「幼馴染でしょ?」

「いいでしょ別に」

ああ言えばこう言う。その通りである

「というより雪が素直じゃないからですよ、小さい頃からああなんですもん」

「へーどこで会ったの?」

「あれは……」

小夜は思い出すように話し始めた


「……何でこうなんだろ」

小さく蹲り、ため息をつく

小さな身体が、更に小さく見えた

顔を上げると蒼い空

だけど今の雪は色を無くしかけていた

その所為で微かに蒼く見えるだけだ

「……何でだろ」

慣れてるはずなのに

小さな頃から

やがて記憶は遡り過去を思い出させていた