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第19話　*過去　Ⅲ

「小夜ーこの子も怖がっちゃったじゃない」

ハッと気付けば白い髪のその幼女はブルブルと震えていた

「あ、ヤバいヤバい」

スッとしゃがんで目線を合わせる

「ごめんね。あんた、名前は?」

「……」

……うわ、目線合わせてもらえないんだけど

「あたしは満城小夜」

「私は夜蝶璃音。宜しくね」

「……目、雪」

小さな声で途切れ途切れに言った名前は、名前しか聞き取れなかった

「雪か!　んじゃ白雪ってことで!」

「何故に?」

「え?　だって名前雪だし髪の毛白いから」

ケロッと言った小夜に呆れかえる璃音

「それより小夜、勝手に決めていいの?」

「ダメ?」

「……別に」

雪と言った子は目を逸らし、ボソッと呟くように言った

……可愛くねぇ〜

「お腹空いてる?」

「……私、お腹空か、ない」

流魂街の人たちはお腹が空かない

でもあたしと璃音は霊力があるからお腹が空いた

まぁこんな事関係ないんだけど

刹那、グーという明らかにお腹が減った時に鳴る音が響いた

「……白雪ぃ、素直にお腹空いたって言おうよ〜」

その後強制的に家に雪を連れ帰り、3人で夕食を食べたのだ


「白雪おはよッ、眠れた?」

「あの……何かごめんなさい」

「いいの。ってか白い髪が何よ!　だったらあたしの髪と璃音の髪も変だっての」

直後、雪が言った言葉に耳を疑った





「……お姉ちゃん達の髪の毛って何色なの?」