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二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 白雪と花弁 【BLEACH】 ( No.60 )
- 日時: 2010/05/30 15:14
- 名前: 凛 ◆KM/REaTgCs (ID: zTJIAtHn)
第22話 *過去 Ⅵ
帰り道も、夕飯の時も
静かだった
「……ごちそうさまぁ」
雪が席を立ってから、璃音とあたしで話をした
「ねぇ、どうしたの?」
「実は……」
話し終えると、璃音が震えていた
「信じらんない……あんな小さいのに!!」
「……ッ」
2人で泣いた
あれ程皆が雪を忌み嫌っていたのが哀しくて
雪を蔑んで嫌っていたのが悔しくて
屋根の上で、雪は座っていた
傷付いていると、直ぐに分かる表情で
「……白雪」
「ごめんなさい……ごめんなさい……ごめんなさい……!」
それが誰に対する謝罪なのか
私たちに対する謝罪なのか
それとも、こんな自分でごめんなさい。という自分を責めるための謝罪なのか
それは分からない
「あんたは、謝らなくていいんだよ」
「……私のこの髪の毛を土で黒くすれば皆は怖がらないの? 私のこの瞳を潰せば皆は怖がらないの!?」
「雪!!!!!」
そんな惨いこをする必要は無い
瞳を潰さなくていいんだ
髪を汚さなくていいんだ
そのままで、いいのに
「あんたはそのままでいいんだよぉ! そのまんまでいいんだよぉ!!」
冷たい夜風が頬を撫でた
何故髪の色と瞳の色の所為で雪がこんな目にあうのだろうか
何故人は、蔑まずにいられないのだろうか……
その後、雪は泣いた
それを包み込んであげた
花弁のように……
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