二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: クロスバトル! オーバーチェインストーリーズ ( No.4 )
- 日時: 2010/03/11 18:31
- 名前: 必殺小説創作人 ◆cZDXtqVyE6 (ID: gWkqmuUW)
第四話 夢の中で第一予選
ルナは合歓村へ行く途中、眠りに落ちた。
そのとき、とんでもない夢を見ていた。
ここは……夢の中。
まるでスタジアムのような場所にルナは立っていた。
「ここは?」
『ようこそ、超総合格闘技、第一次予選へ』
突然、頭の中に響いてきた声。
ちょっと甲高い声だ。
「誰?」
『申し遅れました。わたしはコードネームα、異名は冷たい音色』
「α?」
『早速ですが、テストをさせていただきます。出でよ! 記憶の音色』
その瞬間、黒い獣と見覚えのある女が出てきた。
「カザンと透門沙季!」
ルナは、パニックに陥った。
そのルナの様子をうかがうかのように、周りを回り始めた。
「どういうこと……?」
『私の記憶の音色はあなたの記憶の中の強敵を創造する事ができます。しかし、安心してください、本当に復活したわけではありませんよ。所詮ニセモノです』
「に、ニセモノ……なら!」
ルナは第三眼を開眼させた。
その瞬間、同時に一人と一匹が飛び掛ってきた。
「ハッ!」
ルナは結界を張って、それを広げた。
その衝撃で吹っ飛んだ。
吹っ飛ばしたのはわけがある。
〔これは幻覚、なら九字を切る時間さえあれば……〕
しかし、そこまでの時間がなかった。
逆に吹っ飛ばしすぎたのが凶となった。
カザンがスタジアムの壁を踏み台にして飛び掛ってきた。
それが隙の多い九字を結んでいる時だった。
「臨・兵・闘・捨……!」
突撃を受け、吹っ飛ぶルナ。
その背後には沙季が……。
「きゃぁぁぁぁぁぁ!」
沙季がルナを蹴りで上に飛ばした。
ルナがとんでもない速度で上昇していく。
『もう終わりですか?』
声が響いた。
そのとき、ルナが方向転換した。
下には飛びかかろうとしているカザンと余裕に構えている沙季が見えた。
下降していくルナ。
カザンが飛び掛る。
そのとたん、ルナが結界を張った。
左手を下に向ける。
「これなら!」
結界が上から下へ広がっていく。
カザンは途中で弾き飛ばされた。
どんどん、広がっていく結界。
沙季とカザンは上から結界に押しつぶされる形になった。
沙季が必死で押し返そうとする。
しかし……。
ズドン!と音が鳴ったかと思うと、地面が結界があった場所だけ、くぼんでいた。
一人と1匹は完全に押しつぶされていた。
一人と一匹は小さな音符の集まりに分解して消えた。
実は上昇中に九字を結び、妖力をアップさせていたのだ。
『お見事、見事予選突破です』
「予選ってなに?」
『我が組織が主催するトリオバトルの第一次予選です。3次予選を経て、本選へとなります』
「で、出場できるって事? でも、私は旅の途中……」
『これを見れば旅も何もないでしょう』
すると、突然スタジアムの中央にある光の玉が出てきた。
それを見て、ルナは息を呑んだ。
「悠久の……玉……」
『二次予選は一年後、といっても、人間界で言う一年ですけどね、では』
「待って! 何者なの?」
そのとき……。
『ルナ! 起きろ!』
この声で目が覚めた。
続く……。