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63：助けて

憐side〜

大好き、綱吉。

でもごめんね。もう無理なんだ。

他の誰でも良くても綱吉とは、無理。

だって——————————

ねぇ、憐は悪いこと、した?

何でこんな目に逢わなくちゃいけないのさ・・・。

「・・・・・・・・・・・・・・憐?」

綱吉がこっちを不思議そうにみる。

急いで目をこする。

泣くなんて駄目。人に助けを頼むのも駄目。

毎日毎日、これはいいかな、これは駄目かな。

解答用紙に○×書いていくみたいに、ずっと。

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・ごめんね、綱吉。無理、なんだ」

大好き。

そう想うことはいけないことなの?

それが叶うことはいけないことなの?

「・・・何で?」

その質問は当たり前だよね。

憐も聞きたいくらい、何で駄目なの。

「憐は・・・十四年前————産まれた」

聞いたら、綱吉がっかりするかな。

引いちゃうかな。

それでもいい。後で裏切ったって言われるくらいなら＿＿＿＿。

「十月———・・・沢田家光と沢田奈々の子供沢田綱吉の双子の妹として産まれた“ことにされた”。」

「っ!!!」

そんな哀しい顔をしないで————。

まるで憐が悪いみたいに。

したのは僕じゃない—————。

ねぇ、レイツェル＿＿＿＿＿＿＿＿＿。

＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
後書き

しねばいいのに。

むく。たんが良いというから聞いてみたカイトの唄。

いいねこれ！

しねばいいのに　しねばいいのに　どこか遠い所でryryryryry

そういや綱吉って十月生まれだよね？