二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: ボンゴレ一世と亡国の王女 ( No.5 )
日時: 2010/03/08 20:24
名前: 蒼井瑞希 (ID: 8TaBVFdu)

 第二話
 
「ここは…」
 少女は、瞳を開いた。
 体中が痛い。動作一つ一つがつらかった。それでも、ゆっくりと体を起こす。
「どこ…?」
 全く知らない…いや、どこか見慣れた感じもする部屋。そこに、自分は寝かされている。
「今まで…私は…」
 思い出そうとすると頭がズキリと傷んだ。まるで、思いだしてはいけない、と忠告するかのように。
 その時、コンコンと音がした。
「誰……!?」
 ドアが開き、ススキ色の髪の男が顔を出す。
「レイア。目が覚めたのか」
 レイア…?誰?私のこと? 
 少女は、自分のことについて、何もわからないことに、気付いた。
「レイア…?どうした。まだ、気分が悪いのか?」
 不思議そうに顔を近づけてくる男。
「あなた…誰?」
 少女は、問いかけた。
「何だって・・・?」
 少女は、もう一度、尋ねた。男に聞かせるだけでなく、自分の心にも、刻むように。
「あなたは誰…?私は一体…何なの…?」
 ガチャン。男の持っていた紅茶のカップが床に落ちた。
  
  ワタシハワタシガワカラナイ。