二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 幻想郷放浪記 ( No.23 )
日時: 2010/05/30 10:14
名前: 昨日の今日 ◆7LxmAcs00. (ID: t51BWMGM)

「ここがあたいのお家だよ」

そう言って案内されたのはどう見ても氷の塊。

「えーと……これ?」
「これ」
「まじで?」
「まじで」
「……お前さ、氷関係の妖精か何かか?」
「そうだよー。言ってなかったっけ?」

言われてないよ。
しかしこの家に泊まらない限り野宿になるわけでして……。
背に腹は変えれん。ともかく泊まることにした。

「じゃあ早速だがお邪魔してもよろしいか」
「いいよー」

返事をしながらチルノは氷の塊へすーっと入っていった。
って……。

「ちょ、待てぇ!」
「なにー?」

氷の中にいたチルノが上半身をこちらに出したままこちらを見てくる。

「チルノ。まさかただの人間がこの中に入れるとでも?」
「えっ。入れないの?」
「入れるか!」
「えー……我侭だなぁ……」
「確かに泊まらせてくれって頼んだの俺だけど!」
「じゃーちょっと待ってて」

チルノは氷から勢い良く飛び出して一回転をして着地した。
そして人差し指を突き出し、突然霧に包まれた。

「うわっ!?」
「かーんせーい」

指さした方向を見ると、何とも立派なかまくらが出来ているではないか。

「すげぇ……あれを一瞬で?」
「そだよー。すごいでしょ!」

褒めてくれと言わんばかりに胸を張るチルノ。

「いやーすごいすごい」
頭を撫でてやった。
「う、あう。熱い……」
「えっ? あ、すまん! 普通の人間の体温は熱すぎたか」
「もー気を付けてよね!」

……あーもーかわいいなぁチクショウ!
ついつい抱いてしまった。

「うわっ!? ちょっと離してようへぇ熱い熱い!」
「いやーチルノが可愛すぎてつい……」
「あつあつあついって! ちょっとそろそろ離して! 溶ける! 溶けちゃう!」
「うわーひんやりして涼しいわー」
「いいかげんに……してよねっ!!」

顎に衝撃が入ったと思ったらすぐに世界が暗転した。



「……本当に申し訳ございませんでした……以後気をつけます……」
「うー……熱貰いすぎちゃった……熱い……」

俺ちょっと森の奥に行ってくるよ。(死ぬ的な意味で)





どーも。第十九話でした。
ちょっと時間が開いたんでチョロッと書きました。故に短いです。
チルノって本当に溶けるんですかね?
ちょっと気になりつつあります。
ではではー。