二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 【東方】幻想郷放浪記【オリジナル】 ( No.34 )
日時: 2010/07/27 21:20
名前: 昨日の今日 ◆7LxmAcs00. (ID: t51BWMGM)

応援のコメントをいただけたので、はりきって続き書きます。





歩き始めていくらか経っただろうか。
ついに念願の家を発見した。
家と言っても、その大きさは屋敷ぐらいあるんだけど。

「誰か居ますかね?」
「どうだろうな。……見たところ呼び鈴みたいなのないし、外から声を掛けてみるか」

俺は扉の前まで行き、大声で声をかけようとした瞬間、扉が開いた。

「うお、何だコレ自動ドアか?」
「いや引き戸の自動ドアなんて聞きませんよ……」
「でも誰も居ねぇぞ」
「うーん、中に入れってことですかね」
「……とりあえず、おじゃましまーす」

館内は薄暗く、気味が悪い印象を受ける。
更には靴の音が響き、何もないような感じがする。

「誰かいたら返事をしてくださーい!」
「……本当に誰か居るのか? 廃墟みたな感じがするけど」
「ちょっとやめてくださいまじでそんなこといわないでわたしにがてなんですから」

タイムは早口で一気に言う。

「何だ、怖いのは無理なのか? 大丈夫だろ。お化けとかでないって」
「あはははは、だといいんですけど……」

その時、開けっ放しだったはずの扉が、音を立てて閉まった。

「おお、まるでおばけや」
「きゃああああああああああ!!!」

悲鳴を上げながら硬直するタイム。

「ごごごごめんなさいごめんなさいごめんなさいぃぃぃぃ!!」
「落ち着け! あーアレだ風が吹いたんだよきっと! な!?」
「引き戸なのに外の風で閉まる訳ないじゃないですかぁ!」
「何でお前はそういうことを冷静に分析するの!? じゃああれだやっぱりお化け」
「あなたこそ私を怖がらせたいんですか落ち着けさせたいんですか! どっちですか!!」
「う、うるさいうるさい! こっちもお前で少しパニクってるんだから落ち着け!」

激しい言い争いであった。終わる頃には二人は息切れが激しく、呼吸音だけが館内に残った。

「……ごめんなさい。少しどうかしてたみたいです」
「いや、こっちもなんかごめん。と、とりあえずここの主でも探して……」

その時、後ろから声をかけられた。

「あの〜……」

「にゃぁぁぁぁぁぁぁ!?」
「お前はそうやって過剰反応する! 待て、今確認するから!」

勢い良く後ろを振り返る。
そこにはピンク色の髪をした奇抜なファッションの少女がそこにいた。

「えと。初めまして」





第二十四話。ついに地霊殿に到着です。
タイムの性格をどうしようかな、とか考えていたら丁度夏なんで怖いもの嫌いにしようかなと。
ではではー。