二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 【東方】幻想郷放浪記【オリジナル】 ( No.45 )
日時: 2010/08/17 15:15
名前: 昨日の今日 ◆7LxmAcs00. (ID: t51BWMGM)

「……」
「誠に申し訳ありません」
「深く反省しております」

さとりが仁王立ちで睨んでくる。怖い。

「とりあえず言い訳でも聞きましょうか」
「実は……」

事情を説明した。

「……っていうわけでして……」
「ふーん、そうですか」
「……やっぱ怒ってるかな」
「そりゃナイフをこんなにもぶちまけられたら怒りますよ」
「ですよねー」

人間っていうのはこういう時なかなか頭が働かなくなるもので、俺はうまい言葉も見つからず、ただ土下座をするしかなかった。
タイムはというと、無言でただじっと土下座をしている。よく見ると震えている。

「まったく……暴れるなら外で暴れてください。後片付けする身にもなってください」
「ごめんなさい……」
「まあ今回は目立った外傷もないので許すことにします」
「本当にごめんなさい……」
「ほら、はやく顔をあげて。片付けは私たちがしますので今日はゆっくりとお休みください」
「えっ、片付けは俺達が」
「いいから任せてください。怒りますよ?」
「……分かった。じゃあ任せるよ」
「はい」

そういってさとりはナイフを拾い集めた。
俺はこの時変な違和感を感じた。





「……ぅぅ……ぐすっ……」
「タイム、大丈夫か?」
「は、はい……っう……」
「なんでまたお前は泣いているんだ」
「だって……さとりちゃんに、わるいこと、したからぁ……」

そこまで言うとわんわんと泣き始める。

「ちょっと落ち着け。このことがあったからって別にさとりは俺達を避けるわけじゃないだろう。多分」
「……でも……」
「とりあえず、明日にでも改めて謝ればいいさ。時間制限があるわけじゃないんだから、焦らずゆっくりと」
「……」

それでもタイムは不安なのだろうか。まだ顔を曇らせている。

「ほらほら、そんな顔はしない。かわいい顔が崩れてるぞ」
「……」
「目も赤いし……今日はもう寝たほうがよさそうだな」
「……」
「ほら、もう寝るぞ」

俺は自分のベッドに入る。
タイムは俺のベッドに入ってくる。
って、ちょっと待て。

「なんで入ってくるの?」
「……一緒に寝てください」
「どうした? なにか怖いのか?」
「違います。……ただ一人じゃ眠れないだけです」
「? そうか。じゃあ俺の横に来い」

タイムは無言で俺の隣に入った。
少し窮屈だが問題ない。

「……おじさん」
「おう、どうした」
「……ごめんなさい」
「もういいって、その話は。これからまた楽しくしていけばいいさ」
「……はい」

そういってタイムは俺の胸に顔を埋める。

「……煙草の匂いがします」
「まあいままで吸ってきたからなぁ。今は煙草ないから吸えないけど」
「……」
「まあ別に禁煙ぐらいどってことないんだがな」
「……」
「あーもう可愛いなぁ、ホント可愛い」

頭を撫でる。
気のせいか、タイムの顔が綻んだような感じがした。





これはひどいって言えるほどの壊れた小説を一度でもいいから書いてみたいと思ってます。どうも僕です。
旅行から無事帰ってきた記念、そして祝三十話突入です。
まだまだ引っ張るつもりですが、時期に異変を出そうかなと。
ではではー。