二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 好きだなんて言ってないからっ!【銀魂】 ( No.153 )
- 日時: 2010/03/22 23:57
- 名前: 夕詠 ◆NowzvQPzTI (ID: zXm0/Iqr)
- 参照: http://id45.fm-p.jp/347/yuu0626/
【第二十三訓:嫌よ嫌よも好きの内っていうけど、嫌のものは嫌】
「・・・はぁ・・・っ・・・つ、疲れたっ!」
あたしは今、ザキの部屋に居る。
もちろん事情は説明したので、快く入れてくれたさっっ☆
「いや、乱入してきましたよね?」
うっさい。入れてくれたじゃん。つか、入れたの!
ザキは呆れたように返事をするとあたしの隣に座った。
「でも、こんな事になるとは・・・土萌隊長も大変ですね」
やっぱり?精神的にも肉体的にも疲れるのよ、結構。
っていうかそんな事言ってくれるのザキぐらいだぞ。
「そうなんで・・・」
ザキの言葉が止まる。
・・・どうしたんだよ。
「誰か来ます!いそいで隠れないと!」
そう言ってザキはあたしの手を掴んで押入れの中に逃げ込んだ。
え、ザキも入るの?
「あ、なんとなく勢いで・・・」
勢いって・・・。
照れた様にはにかんで笑うザキは、あたしより年上の癖に可愛いんだけど。
「・・・うわっ!」
そのとき、押入れの上の段のへりに手をついて座っていたあたしの手が滑ってバランスを崩した。
それをザキが、落ちる間一髪のところで抱きとめた。
おかげで落ちずには済んだんだけど、その勢いであたしの体は押入れの上の段の床を背に寝転んでいる状態になっている。
あたしの上にはザキが覆いかぶさっているので、見る人によっては、ザキがあたしを押し倒してるように見えなくも無かったり・・・。
暫くの沈黙が流れる。
「———・・・ざ、ザキ・・・?」
どいて、と言おうとしたその時に部屋の障子をあける音がした。
「山崎、いねぇのか?」
ひ、土方さん———っ!?
やばい、やばい、やばいって!!こんな所見られたら・・・。
それから数分後、土方さんは出て行った。
あたしは安堵の溜め息をついた。
そして視線を上に向ける。
「———ザキ、どいて」
「・・・嫌です」
あたしの言葉に返ってきた言葉の真意が掴めない。
何故、ザキがどかないのかが・・・。
「・・・何でよ」
あたしが問うと、一瞬ザキはためらうような表情を見せた。
それから、あたしを見つめる。
そして、あたしに唇を重ねた。
「———・・・好きです・・・隊長」