二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 好きだなんて言ってないからっ!【銀魂】 ( No.213 )
- 日時: 2010/03/26 21:43
- 名前: 夕詠 ◆NowzvQPzTI (ID: q0osNPQH)
- 参照: http://id45.fm-p.jp/347/yuu0626/
【第三十訓:パソコンやりすぎると眼が痛くなるから気をつけよう!】
報告書
最近、かぶき町周辺で相次いで事件が起きている。
事件の内容は窃盗、恐喝なども起きているが、一番多発しているのは辻斬りである。
辻斬りについては被害者に関連性が無い事から、無差別に狙っていると思われる。
また、爆撃事件も多発しており、その箇所はかぶき町外部から内部へと移り変わっているようである。
この事件については全く証拠、目撃者がないため、これから詳しく調査を行っていくべきだといえるだろう。
黒蝶隊隊長 土萌桃
それまで部屋に響いていたキーボードを打つ音が止まる。
今日はちゃんと仕事してましたよ。
最近起きてる事件の報告書かいてたんだけど・・・。
この後の調査がめんどくさいんだよなー・・・。
最後の文だけ消そうかな?・・・なんてな。
ホント、犯人は誰なんだろう・・・。
鬼兵隊は嫌だな。晋助も師匠もいるから戦いづらくてしょうがないしさ。
「あとは、近藤さんに出しに行くだけ・・・か」
あたしは布団に寝転んで、瞼を閉じた。
その時、足音が聞こえた。あたしは起き上がる。
障子がゆっくりと開いた。
・・・あたし、どうぞなんて言ってないんだけど。
「隊長、事件ですー。今日は僕と隊長しかいないので早く行きましょー」
入ってきたのは裄だった。
今日はあたしたちだけだったのか・・・。
こんなに急いで報告書作るんじゃなかったよ。その時間で寝れたのになぁ・・・。
———っていうか、事件!?
「わかった。すぐ行く!」
裄が出て行った後、あたしは隊服に着替えて屯所を出た。
———かぶき町 某所———
「蒼城、爆破終わったぞ」
「そうですか。ご苦労様でした」
蒼城と呼ばれたその男は口元だけ微笑む。
その笑みは何故か不気味だった。
「アビは仕事が速いですからね。次も頼りにしてますよ?」
蒼城のその言葉にアビと呼ばれた男は鼻で笑った。
すると、小柄な少女が頬を膨らませる。
「何アビだけ目立っちゃってんのーっ!?巽の方が頑張ったじゃんっ!」
「巽のがんばりは僕だって知っていますよ」
蒼城は微笑を巽に向ける。
だが、巽の機嫌が直る気配は一向にない。
「でもいっつも巽じゃなくて、アビばっかりじゃない。つっまんないのーっ!」
「・・・なんだよ。さっきからうるさくて寝れやしねぇだろーが」
瓦礫の上で寝そべっていた銀髪の少女は閉じた瞼を開けて巽を睨んだ。
「うっわー、友里音こっわーっっ!きょーちゃん助けてーっ」
きょーちゃん、というのはどうやら蒼城のことらしい。
あだ名の由来は蒼城の下の名前の一文字目がきょ、だかららしい。
巽は蒼城の後ろに隠れた。
その蒼城は苦笑いを浮かべている。
「巽、友里音。落ち着いて下さい。・・・そういえば姫愛は何か収穫はありましたか?」
姫愛と呼ばれた黒髪ロングの少女は頷いた。
「・・・真選組屯所の周辺で見つけた」
それを聞いた蒼城の表情が変わった。
まっすぐに姫愛を見据える。
「さすがですね。僕が見込んだだけのことはあったということですか・・・。じゃあ、明日にでも本格的に動き出すとしますか」
そういって蒼城は不敵な笑みを浮かべた。