二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 好きだなんて言ってないからっ!【銀魂】 ( No.334 )
日時: 2010/04/12 17:02
名前: 夕詠 ◆NowzvQPzTI (ID: aaUcB1fE)
参照: http://id45.fm-p.jp/data/347/yuu0626/pri/73.jpg

【第四十二訓:その少女、隊長につき】



「———弱いヤツに興味ない、って」




アビは赤色を纏って地面に崩れた。

「・・・何や、偉そうに言うてた割には口ほどにもないなァ。食後の運動にもならへんわ。まァ、食べてへんのやけども」

あたしは刀を一振りして血を払い落とすと、鞘に戻した。

「・・・く・・・くそ・・・っ!!」

「クククっ・・・桃にあんな大口叩くのが悪いんだぜ?アイツはあぁ見えても女ながらにして、攘夷戦争の英雄だからなァ。もっとも、影の存在と謳われた様な奴だから、白夜叉程の有名人ではないけどよ。・・・聞いた事ねぇか?紅夜叉の話」


———攘夷戦争の真っ只中、ふと現れ戦場を紅く染めていった、英雄達の影の存在。

いつもは頼りない雰囲気だが、刀を持つとたちまちキレて、関西弁で話しだす。

本来はまだあどけなさの残る少女だが、ショートヘアに鬼兵隊の隊服に身を包んだ男装姿は少年そのもの。

戦闘では主に鬼神の如き強さで、白夜叉と共に活躍した。

人は彼の事を———紅夜叉と呼ぶ。


「昔のコイツは男装して攘夷戦争に参加してたんだよ。それはもう鬼のように強かったさ。そんなコイツにナメて掛かった時点でお前の負けは確定してたんだよ」

何か晋助が喋り終わったっぽいので、あたしは歩き出す。
他の奴らが心配だし、蒼城を早く見つけて倒して、この戦いを終わらせる。

「晋助、行くぞ」

「・・・やっと関西弁じゃなくなったか。ったく、お前が関西弁使うときはろくな事がねェ」

そうかなっ?全然大丈夫だと思うんだけどなぁー。
まぁ、そんな事はどうでも良くて、

「今ので1人減ったから・・・隊長ってのも入れると後6人か・・・全然行けるんじゃない?」

「そうだな」

———タイムリミットまで、あと1時間40分。