二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 好きだなんて言ってないからっ!【銀魂】 ( No.378 )
日時: 2010/04/16 20:39
名前: 夕詠 ◆NowzvQPzTI (ID: THBfOZma)

【第四十五訓:その男、一番隊隊長につき】



「———これで終わりだ、沖田総悟」


姫愛は刀を沖田の喉元めがけて突き出した。
刀の一部が紅く染まる。


「総悟———!!」


土方は姫愛を睨みつける。
そして、その刀を向けた。

「テメェ・・・っ、よくも総悟を———!!」

そんな土方を姫愛は冷たい視線で見た。

「そのような頭に血が上った状態では私には勝てないぞ。それに、早とちりをするな。よく見てみろ」

その言葉に土方は沖田に視線を移した。

「・・・総悟!」

「勝手に殺さないで下せェよ、土方さん。誰にでも避けられまさァ、あんな攻撃」

「・・・オイ、総悟。血ィ出てっぞ」

土方の言葉に一瞬固まると、沖田は頬から流れている血を拭った。

「・・・な、何の事ですかィ?」

「あ、なかった事にしてる?」

沖田は若干苦笑い的なものを浮かべている。
そんな沖田を見て、とりあえず土方は安堵の表情を浮かべた。
だが、その土方の首元に冷たい何かが当たった。
土方はすぐにその場から離れて刀を抜いた。

「———俺の事・・・忘れてなんか無いよな?」

その視界に映ったのは、刀を抜いた友里音だった。
友里音がもつ、その刀には血がついていた。
それを見て土方は自分の首を触る。

「忘れてなんかねェよ。ちょっとばかし斬れちまったみてェだしなァ」

土方がそういうと、友里音は鼻で笑った。

「そりゃあ悪かったなァ。ゲームといえど俺達も遊びじゃねぇからさ。そんなモン所詮は名目だ。
テメェだって分かってんだろ?こんなモンただの———」



その刹那、土方の左腕に友里音の刀が刺さった。
みるみるうちに隊服の袖が紅く染まっていく。



「———殺し合いだって」



「て・・・っ!」

土方は腕にささった刀を握る友里音の手を掴んだ。
そして、空いた右手で掴んだ刀を友里音の脇腹に刺した。

「う゛・・・っ」



「「———手ェ離せよ」」



友里音も土方の手を掴んだ。
そしてお互いに顔を見合わせ、フッと笑う。



「「———1分で殺してやるからよォ」」