二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 好きだなんて言ってないからっ!【銀魂】オリキャラ募集中! ( No.524 )
日時: 2010/05/05 21:19
名前: 夕詠 ◆NowzvQPzTI (ID: KMby.LnF)
参照: http://id27.fm-p.jp/227/yuu0812/

【第五十七訓:絶対に見つからないと思ってた場所ほどすぐ見つかる】



かるーく前回までのあらすじ☆
椿とボク、狐は副長の排除を万事屋に依頼したんだ。
銀さんは大賛成。でも、桃ちゃんは大反対だったんだ。
だけど、警察なのに刀恐いとか、殺し合い嫌いとかいう事をカミングアウトしてテンパった桃ちゃんは、勢いで副長と対決する事になっちゃった。
桃ちゃん、頑張って☆



「・・・もうええわ!!殴り合いでもなんでもやったるで!!かかってきぃやァァァ!!!」

「じゃあ、遠慮なくいくぜ?」

土方さんが木刀を手にあたしの方へ駆け出した。
・・・何で勢いに乗っちゃったんだよー、あたし!!
あたしは屯所の廊下に猛ダッシュした。
まぁ、いわゆる『逃走』と書いて『エスケープ』と読むヤツです。

「あ、逃げやがった。・・・待てやコラァァァ!!!」

ったく、そんなマジになんなよ、土方さん。
凄いスピードで追いかけてくるんだけど。恐いんだけど。

それからあたしは、ザキの部屋に逃げ込んで押入れの襖に穴開けちゃったりとか、ザキの部屋に逃げ込んで障子に穴開けちゃったりとか、ザキの部屋に逃げ込んで床に穴開けちゃったりとかしたけど、無事に逃げ切って今、

「・・・はぁ・・・はぁ・・・ここなら見つかんないでしょ・・・っ」

廊下の突き当たりにいます。
多分見つからないと思うけど、見つかったら終わりだな。
それまでポ●キーでも食べてよっと。

「・・・あ、いた」






・・・ひ、土方降臨したァァァァ!!!!
ウソ、こんなあっさり見つかっちゃったよ!?

その間にも土方さんはあたしとの距離をつめてくる。
目の前に木刀の先端が見えたので、反射的に目を閉じた。
すると、体が下に引っ張られて木刀が手から滑り落ちた。
背中を何かに強く打ったらしく、一瞬激痛が走った。
あたしは、おそるおそる目を開けた。

「え、な・・・っ!ひ、土方さん!何してんの!?」

あたしの視界には土方さんの顔。その背景は天井。
・・・今あたし、床に仰向けになった状態!?
手を動かそうにも、床に押さえつけられてるから動かせない。

「一時でもお前を俺のモンにしてみたくて」

「は!?嫌だ・・・っていうか離してよ」

あたしは手に力をいれて土方さんの手を振り払おうとしただが、男の力には勝てなかった。
土方さんは、あたしの耳に口を寄せる。





「———・・・離さねぇ。もう、誰にも渡さねぇ・・・」





吐息が耳に掛かって顔が熱くなる。
・・・あたし、もうどうすればいいかわかんないよ。

「・・・ひ、土方さん、あたし———」

あたしがそこまで言うと、土方さんは立ち上がった。

「対決は終ぇだ。後で木刀返しに来いよ?俺の部屋まで」

最後に妖しく笑うと、土方さんは部屋へ戻っていった。
部屋行きづらいんだけど!!




「ったく・・・何だったんだよ、バカ」

あたしは小さく呟いた。