二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 好きだなんて言ってないからっ!【銀魂】600コメ記念絵UP! ( No.613 )
- 日時: 2010/05/22 23:24
- 名前: 夕詠 ◆NowzvQPzTI (ID: MuUNITQw)
- 参照: http://id27.fm-p.jp/227/yuu0812/
ただただ蒼いだけの空なんて、
「彩加が・・・斬られた———・・・」
———嫌いだ。
【第六十八訓:好きの裏の裏の裏は嫌い】
あたしとアリスは彩加のもとへ走った。
彩加は強い。そこらへんの浪人なんかに斬られるような奴じゃない。
だったら、誰が———・・・!!
「彩加!!」
あたしは黒蝶隊隊士の杏奈に抱きかかえられている彩加に視線を落とした。
斬られたのはどうやら腹部あたりらしく、そこからは大量に出血していた。
「・・・たい、ちょ・・・」
「ちょ、彩加ちゃんっ!喋っちゃダメだってばっ!!」
苦しそうに喋ろうとする彩加を、杏奈は止める。
喋るたびに、血はあふれ出して。
「・・・もう、我慢できひん」
彩加はあたしを見上げた。
杏奈とアリスもあたしに視線を移した。
「どうして彩加が斬られなアカンねん!お前らかて彩加がそこらの奴に斬られるはず無いのなんて分かってるやろ!?」
あたしに移された視線は地面に落ちた。
「斬った奴の特徴は!?どないな奴やねん!あたしが・・・あたしが、たたっ斬ったるっ!!」
あたしは刀に手をかけた。
その手をアリスが止める。
「そんな熱くなってるようじゃ———死ぬよ?」
あたしは刀を鞘に納めた。
ほんなら、ソイツの特徴だけでも教えてぇや。
「特徴は・・・桃と同じ様な茶髪、深い蒼の目。そんなに身長は高くなかった。顔は桃に少し似てた。一瞬、桃かと思ったもん」
———それって、
「くっそ・・・何回、同じ事繰り返せば気が済むんや!!」
あたしは下唇を噛んだ。薄っすらと血が滲む。
何回も、何回も、何回も・・・いい加減、やめろや!
ここにいても、あっちにいても、誰といても、やっぱり変わらへんのやな。
まぁ、分かりきった事やけどな。
「無差別に人殺して何が楽しいねん———」
あたしは刀の柄を強く握った。
「・・・いい加減にせぇや」
「七桜———・・・っ!!」
———やっぱり、アイツだけは許せない。
そして、今も昔も・・・大嫌いだ。