二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 好きだなんて言ってないからっ!【銀魂】600コメ記念絵UP! ( No.614 )
- 日時: 2010/05/23 10:39
- 名前: 夕詠 ◆NowzvQPzTI (ID: dD1ACbVH)
- 参照: http://id27.fm-p.jp/227/yuu0812/
【第六十九訓:普段ちゃらんぽらんな奴ほど 実は指揮能力があったりする】
「・・・いい加減にせぇや」
「七桜———・・・っ!!」
その時、携帯がなった。
着信は・・・土方さんからだ。
「・・・もしもし」
『おう、俺だ』
知ってるっつの。
で?何の用なワケ?
『さっき山崎から報告があってな。お前の師匠達、今万事屋たちと戦ってるらしい』
銀時と・・・!?
達ってことは、晋助とかヅラとか辰馬もって事!?
『あぁ、あいつらも万事屋と一緒に戦ってるそうだ』
みんな・・・大丈夫なのかな?
何も無いといいけど。
『そこで、俺達もそこへ向かう。桃、お前港の近くの倉庫街って分かるか?』
うん、一応。
要は、そこに向かえばいいわけだろ?
『そういう事だ。できるだけ早く来いよ。じゃあな』
「分かった。じゃあ」
そこで電話は切れた。
あたしは彩加の方に向き直って、
「アリスは他の隊士を呼んで、彩加を連れて屯所に戻ってもらえ。それが終わったら杏奈とアリスと奏はあ、あたしと一緒に来てくれ!早く動き始めろっ!!」
あたしの怒号に傍にいた隊士達は動き始めた。
彩加は車に乗せられて、アリスたちはあたしと一緒に倉庫街へと向かった。
———倉庫街。
「・・・はぁ・・・はぁ・・・」
乱れた息を整えるため、とりあえず数ある巨大なコンテナに身を隠す。
土方さん、銀時たちはどこに?
「この近くにあるはずの第一倉庫だ」
「簡単に見つかればいいんですけどねィ。何しろここは広すぎまさァ。第一倉庫まで敵に会わない確立は低くないですぜィ?」
土方さんの言葉の後に、総悟が淡々と告げた。
敵に会ったら斬ればいいじゃん・・・とはいかないか。
相手は恐らく全員、四体族。
そう簡単に勝てるような相手では無いことは、あたしが一番知っている。
その時、土方さんがおもむろに立ち上がった。
「———そろそろ行くぞ」
あたしは奏と杏奈と一緒に、土方さんは総悟とアリスと一緒にその場から別々に第一倉庫を目指した。
暫く走った。・・・と思う。
あたしは土方さんが書いた手書きの地図を手に持っていたのだが、
「ね、ねぇ・・・今更なんだけどさぁ」
あたし、地図読めない。
「「はぁ!?」」
「何言ってんすか。ホント今更なんすけど・・・やっぱりバカだよな」
あの〜奏ちゃん〜?そのいつも語尾についてくる悪口やめてくれる〜?
「そうだよ奏ちゃん。確かに地図なんて今時小学生でも読めるけど。つか、サルでも読めるよーみたいな感じだけど!」
杏奈、それは遠まわしにあたしがサル以下って言いたいのか!?
じゃあ、そういうアンタ達はどうなんだよ。
そこまで言うんだから読めるんだろ?
「何言ってるんすか、当たり前でしょ?」
ふぅーん・・・まぁいいや。
やっぱり誰かしら読めないとダメだよね。
これで一安心だよ。
「「全く読めないけど」」
・・・ほ、ほぉ・・・。
なんとなくこんなオチかなー?なんて思ってたけど、あまりにもありきたりじゃん?
でも作者が作者だからな。やっぱこうなるのか。
「お、もしかして第一発見者は俺かなー?」
巨大コンテナの上の方、誰かの声がした。
・・・誰?
「誰だ、お前は!」
奏が声をその方向へ張り上げる。
すると笑い声のようなものが聞こえて、
「別にお前達2人に用は無いんだよね。俺達が探してんのは———」
その人物は地面に着地した。
そして口元を歪めて、
「お前だよ、桃———・・・っ!」
あたしの前で言うのだった。
・・・この顔には見覚えがある。
やっぱり敵は四体族なのか。
「———お前は・・・椿鬼か」