二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 好きだなんて言ってないからっ!【銀魂】 ( No.83 )
日時: 2010/03/16 20:39
名前: 夕詠 ◆NowzvQPzTI (ID: buHy4jxo)
参照: http://id45.fm-p.jp/347/yuu0626/

【第十四訓:味方か、】


「土方!総悟!来たよーっ!!」

「九条、敬語使えって何回言えばわかるんだよ!!」

俺は黒蝶隊の隊員、九条に言った。
しかも副長とか隊長とかねぇのかよ。

「しかも何で俺は下の名前で呼び捨てなんでィ」

「ん〜・・・桃の影響?」

総悟、青筋出てるから。
つーか、お前は隊長まで呼び捨てなのかよ。

「・・・しょうがない。アリスは小さいときからこんなだから」

黒蝶隊のクールなツッコミ役、雪祢が口を開く。

「彩加ひどくなーい!?私のハートはガラス製なのにっ」

いや、強化ガラス1000枚重ねぐらいだと思うぞ。

「オイ、テメーら言い争ってる場合か!桃が鬼兵隊に拉致られたかもしれねぇんだぜィ?そのために黒蝶隊を呼んだんでィ!分かったらさっさと行くぜィ」

お、珍しくまともな事言ってるな。総悟。
じゃあ、行くとするか。
あ、そうだ。タバコでも吸おうかな・・・。

「・・・やべ、ライター忘れたわ」

俺がボソッと呟くと、すかさず後ろからパタパタと足音が。

「副長、ライターです!なんか偶然ポケットの中に入ってたんですよぉ」

そういって俺にライターを差し出したのは、紫条だ。
総悟と同じ年の割には、なんつーか・・・こう、甘えん坊っぽいっつーか・・・。
まァ、悪く言えばぶりっ子だな。
だが銃の腕は一流で、だから黒蝶隊でも結構いいポジションらしい。・・・桃の基準はよくわからねぇが。

「・・・また機嫌取ろうとしてる。機嫌取るだけで出世できたら誰も苦労はしない。やるだけ無駄な事。それに、あなたが出世するのは99.9%の確立で無理」

雪祢がぼそっと呟く。
つーか、絶対紫条の胸に刺さってるぞ。

「そうよ。いっつも彩加のツッコミは冷たいんだからぁ!ホラ、裄。アンタも何か言いなさいよ!」

九条は黒蝶隊の一番後ろに居た男に話を振った。
その男は数秒遅れてから顔を上げた。

「・・・へ?」

へ、じゃねーだろ!聞いとけよ!!

「いやー、すみません。何だかお腹がすいたので、チョコレート食べてましたー」

どいつもこいつもチョコレートかよ。黒蝶隊はチョコレート大好き集団か!!
俺が言うと、あはははと能天気に笑ったのは御神裄。黒蝶隊最年少の一言で言ったら、ヘタレだ。

「・・・一体何なんでィ。隊長があんなんだから隊員もこんなんなんですかねィ」

黒蝶隊のやり取りを見て総悟が呆れたように言った。
それを聞いた九条が総悟を睨む。

「何それ、どーゆー意味よっ!内容によっては斬るわよ」

九条は刀の鞘に手をかけた。
え?マジなの?

「やれるモンならやってみろィ」

総悟は、嘲笑うように笑うと九条と同じく刀に手をかけた。
・・・あれ、俺たち何しに来たんだったっけ?
あ、ケンカか。

総悟と九条は刀を抜いた。そして刀を振る。
コイツら・・・マジだったのかよ。

「お前ら止めろって!!」

俺は言ったが、聞こえていないらしく止める気配は一向に無い。

「「いけぇっ!!」」

その時、目の前を何かが横切った。

「わしの最強の式紙、陰がとめてみせよう!」

「いや、陰より最強の私の式紙、陽がとめてみせよう!」

「いや、陽より最強の・・・」

何だこのくだらねぇ争いは。エンドレスに続くのか?

「「沖田、九条!そこまでじゃぁっ!!」」

その声と共に総悟と九条の動きが止まる。
よく見るとさっき俺の目の前を横切ったモノが二人のの目の前で止まっていた。

「・・・相変わらず仲が悪いのう」

「もう少しばかり仲良くしろといつも言っておるじゃろうが」

俺の後ろから声が聞こえたので振り返る。
視界に写ったのは白い服を着た二人。
真選組唯一の双子、そして陰陽師の輝月陰、月陽。

「あ、土方さん。終わりました?」

あぁ。一通り紹介し終わったぜ。
今回はオリキャラのために作ったと言っても過言ではない話だからな。実際そうだし。
じゃあ、忘れられてたこの小説のヒロインでも助けに行くとするか。

「あ、土方さん。見つけた暁には、桃は俺のモノって事でいいですかィ?」

———・・・。

「バカ。ダメに決まってんだろーが。桃は俺のモノって決まってんだよ」

俺は微笑する。
そして、俺たちは歩き出した。