二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 「鎌を持てない死神の話」 ボーカロイド小説 ( No.17 )
日時: 2010/03/13 08:00
名前: 紅 ◆F0G3xzx3D6 (ID: tVCgD/M1)

〜第7章〜

「し・・・に、がみ?」

少女は呆然と、その言葉を呟いた。

「・・・ごめん」

少年は、何かが壊れる音を聞いたような気がした。

——少女の気持ちが。

「い、やっ・・・だ!」

少女は頭を抑えてうめきはじめる。

「いや、いや・・・っ!!!」

「リン・・・」

少年が差し伸べた手を振り払って、少女は言った。

「消えて、消えて・・・っ!!!」

(分かったか、人間は死神を嫌う。)

冷たく、「鎌」は言う。

「・・・そんな」

あれは、あの笑顔は嘘だったの?

僕に笑った、あの笑顔は———

全て、嘘?

少年は、只呆然と少女を見つめた。

人間なんて、愛さなければよかった—