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(い、いないの……？)
　女子全員は唖然となった。
「まったく……どいつもこいつも、ありふれた質問ばっかりだな……。」
　という、奈義沙のつぶやきは誰にも聞こえなかった。
「俺からいいかぁ？」
「じゃあ、円堂くん。」
　円堂は立ち上がり、机をたたいた。そして、
「どの部活にも入らないんだったら、サッカー部に入らないか？」
「サッカー……。」
「そう！　サッカー！」
　円堂はなぎさの答えを待った。だが、いつまでたっても答えてはくれなかった。
　どのくらいたっただろうか。だいたい、時計の秒針が2周と120度回ったぐらいだろうか。
「言っただろう、私はどこにも入らない。」
　奈義沙は、まるで自分に言い聞かせるように言った。