二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: イナズマイレブン〜無茶苦茶な妄想小説〜 ( No.191 )
日時: 2010/06/01 17:13
名前: 慶野 昧 ◆vC28/D3I26 (ID: Ru7e1uoX)

「……。」
 なんでこんな空気にしたんだと、豪炎寺以外は円堂を心の中で激しくなじった。
 しかし、悲しいことにこのことに円堂は気づくことはなかった。
「でもさ……。」
 豪炎寺は続けた。
「あいつの葬式、親族だけで行われたらしいんだ。」
「えっ……?」
「って言っても、あいつの親族は……両親しかいないけどな……。」
「ふぅーん……。」
「だからずっと、本当は……本当は生きているんじゃないかって、思うんだ。我ながら、馬鹿らしいけど……。」
 そう言って、豪炎寺は静かに微笑した。
「でも、それって……。」
「あり得ない。それは俺もわかってる。でも……一之瀬のことがあってから、なんとなくあり得るんじゃないのかって、思ったんだ。」
「え……? お、俺!?」
 一之瀬が何故自分なのかと思い、豪炎寺に聞いた。
「だって、お前木野や土門に隠していただろ? 本当は生きているってことを。」
「あ、あぁ……まぁな。」
「それと同じじゃないかってさ……。」
 みんなの空気が静かになったその時—
 バタンッ!
 と音がして、屋上のドアが開いた。
 ドアのところに立っていたのは、海風だった。
「う、海風っ!?」
「お取り込み中のところ悪いんだが……あと三分で始業ベルが鳴るぞ。」
「え……? って、えぇっ!」
 一同は一気に立ち上がり、急いで教室に戻ろうとした。
 屋上を出て、階段を下りているときに円堂は、海風がいないことに気付いた。