二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: イナズマイレブン〜無茶苦茶恋愛妄想小説〜 ( No.202 )
日時: 2010/06/05 14:28
名前: 慶野 昧 ◆vC28/D3I26 (ID: Ru7e1uoX)
参照: http://ameblo.jp/meo1028/entry-10552065928.html

 白い見るからに高価そうな紙だった。裏には映画でもよく見るような、赤い印が押されていた。
「誰からの手紙だ?」
 風丸が聞いて来た。
「さぁ。わからないなぁ。」
 そう言いながら、円堂は開けた。
「読むぞ。」
 そして、円堂は手紙の文面を読んだ。
「ええと……何々? T・o・u・t・d・e・c・l・u・b・d・u・f・o……」
 ズコッ!
「円堂。なんで、アルファベットだけを読むんだ?」
 風丸がすかさず突っ込みを入れた。
「いやぁ、だって……俺、英語苦手だし……。そう言うなら、風丸。お前が読めよ。」
「ええっ! お、俺!? い、いや……そ、染岡。お前が読めよ。」
「な、何っ!?」
「もう! 私が読むわよ!」
 そう言って、秋が染岡から手紙を奪った。
「どれどれ、俺にも見せてよ。秋。」
 一之瀬も解読にチャレンジした。そして、十数分後—
「あー。わかんない!」
 と二人ともさじを投げた。
「本当にこれ、英語かぁ?」
 一之瀬がとどめの一言。すると、海風が一之瀬の手から手紙をとり、文面をじっと見つめた。
「あぁ……。なるほどな……。」
「よ、読めたのかっ!?」
「まぁな……。確かに、これは一之瀬の言うとおり英語じゃない。フランス語だ。」
「ふ、フランス語ぉ!?」
「あぁ……。」
 海風は視線を文面に戻し、文を読んだ。
「Chers messieurs je suis tout de club du
football hors de Porte Kaminari-mon.Veuillez autoriser votre lettre pour le souffle.Du capitaine du F.C. du pays qu'il y a comme pour moi—」
「ちょ、ちょっと待った!」
「なんだ?」
「いや、フランス語で言われても俺ら困る。」
「あぁ。そうか。」
 風丸に言われて、納得したように海風がうなずいた。
(海風って……意外と天然なのか?)
 サッカー部のほとんどがそう思った。
「じゃあ、日本語に訳す……。」
 また文面に目線を落とし、数分間黙って文章を見ていた。
「……拝啓、雷門サッカー部の皆さま。いきなりのお手紙、お許しください。私は、とある国のサッカークラブのキャプテンの……」
「キャプテンの……どうした?」
「い、いや。なんでもない。」
 そう言って続けた。
「キャプテンのプリンスと申します。」
「プリンス? 変な名前だな。」
「……。」
 染岡の言ったことを海風は無視した。
「私たちのチームには日本に興味があるものが多く、近いうちにチームでの日本留学を前々から考えておりました。」
「へー。」
「そんなときに、あなた方雷門中の噂を聞きました。噂によれば、弱小サッカー部からFF優勝校になったとか……。それはさておき、今回は私たちの日本留学を兼ねて、あなた方との練習試合をやらせていただきたいと—」
「練習試合!」
 円堂の目がきらきらと光る。海風はそれも無視した。
「思っております。私たちは今週中に日本に来日します。いいお返事を待っています……以上だ。」
 海風は、手紙を一之瀬に返した。