二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: イナズマイレブン〜無茶苦茶恋愛妄想小説〜 ( No.217 )
日時: 2010/06/09 21:41
名前: 慶野 昧 ◆vC28/D3I26 (ID: Ru7e1uoX)
参照: http://ameblo.jp/meo1028/entry-10552065928.html

「な、なんだとぉ〜!」
「!」
 海風はしまったという顔になったが、もう何もかも遅かった。
「海風! それは言い過ぎだぞ!」
 と風丸
「そうでやんす! 言い過ぎでやんす!」
「ひでぇ。」
「遊びはないだろ!」
 などなど、海風に非難の雨嵐。
「ちょっと待てよ! みんな。」
 円堂が海風の前に立った。
「円堂……。」
 海風は何か言おうとしたが、やめた。
「確かに、海風の言っていることは酷い。でも、海風の意見も変わると思うんだ!」
「変わるって、どうやって……?」
「簡単さ! それはな……。」
 円堂はそう言って、サッカーボールを持った。そして—
「俺たちと一緒にサッカーをやるんだ!」
「はぁ!?」
 勿論、言うまでもないが……今までで、円堂がこう言ったのはざっと数えて10回は軽く超えている。
「円堂……。」
 風丸はまたかというように頭を抱えた。
「だからさ、海風。」
 円堂は紙袋を海風に渡し—
「これさ、もし俺たちとサッカーがしたくなったら、着て来てほしいんだ。」
「……わかった。だが、私はこれを一生着ないと思うがな。」
 海風はそう言ってフンと鼻で笑い、その場ををあとにした。

「フフフ……。」
 彼はテレビを通じ、そんなサッカー部の様子を見ていた。
 どうやら、どこかにカメラが仕掛けられていたらしい。
「みぃつけた。次の被害者ターゲットを……。」
 そう言って、彼は部屋を出て行った。
「仕事だ。『かぐや』……。」
「……。」
 彼は部屋の外にいた、少女に話しかけた。
「次の被害者ターゲットは……雷門中の風丸一郎太だ。」
「……。」
 少女は何も言わず黙っていた。
「報酬は後日払う。」
「……。」
「不満か?」
「……いえ。」
「ならば、すぐに実行できるな。」
「えっ……。」
「なんだ?」
「……。」
「なに。少しサッカーができなくなるくらいにするだけでいいんだ。どうだ? 今までの仕事よりも簡単だろ?」
「……はい。」
「ならば。今日。さっそく実行してくれ。頼むぞ。……な—」
「その名前で呼ぶなっ!」
「! ……わかっているよ。心配するな。君の秘密は、何が何でも守る。」
「……。」
「では、頼んだぞ。」
 そう言って、彼はそのまますたすたとどこかへ行った。
「……なんで……? なんでだ? なんでなんだよ!」
 少女は彼がいなくなった途端に、何かが切れたかのようにぺたんと座りこんだ。
「……くそっ! なんでなんだよ!」
 少女はそう叫んで、泣き崩れた。