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　「そうだ！　なぁ、一之瀬」
　守は何かを考えついたようだ。
　「なんだよ円堂。」
　「お前さぁ、木戸川清修の西垣と仲いいんだよなぁ？」
　「あぁ、そうだけど……」
　守はにやりと笑って、
　「じゃあ、聞いてくれないか？　リリのこと」
　と聞いたが……
　「ヤダ」
　即答で返された。
　「なんでだよぉ！」
　「いやなもんはいやなんだ！」
　「えーっ！　なんでだよ！」
　「面倒だからだよ！」
　二人のやり取りを周りはずっと見ていた。
　「一之瀬くん、私からもお願い……。」
　秋のこの一言で二人の言い合いが止まった。　その瞬間、部室に居る(守と一之瀬と秋以外)者は内心にやにやしていた。　そう、一之瀬は秋のことが好きなのだ。
　「あぁ、もちろんさ！　秋の願いならさ！　なぁ、土門！」
　一之瀬は態度ががらりと変わった。
　「くくく……え？　あ、あぁ……そうだな……ゴメン、オレ、外に出る……」
　そう言って土門は外に出た。　そして、
　「アハハハハハハハ……」
　きっかり五分間笑った。　周りも顔を真っ赤にして笑うのをこらえていた。
　もちろんのことだが、秋と守は何が何だかさっぱりわかんなかった。


　　　　〜一之瀬ってこんなキャラだっけ……？〜