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二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 雲無しの午後 【銀魂】第伍話UP ( No.44 )
- 日時: 2010/03/22 11:59
- 名前: 我流 (ID: HOE8nich)
■□第六話■□
「へぇー、万事屋……」
居間へ移動し、冷めかけたお茶を一口飲んで呟いた。
あれから、現在僕が居る場所『江戸』と『万事屋』についての説明を受けた。
僕が今回訪れた町は『江戸』だった。
「で、此れからおたくどぉすんの?」
「どおって言われても……」
「……なんなら暫くうちに住むか?
どうせ知り合いもいないんだろ?
なんせうちは万事屋だ。俺は別に構わないよ。」
確かに知り合いはいない。
それどころか、始めて訪れる町だ。
此処は坂田さんの言うとおりにするのが賢明だろう。
「でも、いいんですか?」
「なぁに、問題ないさ。面倒事には慣れてる。
暫くうちに住んで、それから後の事はゆっくり考えたらいいんじゃない?」
無表情とは裏腹に優しい言葉をかける坂田さんに、少なからず安心した。
「それじゃあ、お言葉に甘えて暫くお世話になります。宜しくお願いします。」
僕が深く頭を下げた瞬間。
「かっこつけてんじゃねーよ天パ」
「あっ、神楽てめー馬鹿にしたな!!!」
二人は目の前で再び言い合いを始め、新八と鬼は隣で呆れ返ってる。
僕は其の突飛な光景がなんだか可笑しくて、つい笑ってしまった。
心から笑ったのは何年ぶりだろう。
嬉しくて温かくて落ち着く……。
僕が万事屋ファミリーに入ったのは、雲一つ無い蒼天の午後の事だった。
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