二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 雲無しの午後 【銀魂】第拾壱話UP ( No.63 )
日時: 2010/03/26 21:53
名前: 我流 (ID: HOE8nich)

 ■□第拾壱話■□

   +銀時side+

何か破壊される音で、目が覚めた。
玄関辺りから微かに声が聞こえた。

「……客か?」

俺は不思議に思いながら、襖から顔を出すと、男が数人目に入った。


雅焔は目を見開いたまま、目の前にいる男を只見つめている。
見知らぬ男は其の大きな手を雅焔に伸ばす。

雅焔はぎこちなく首を動かし、助けを求める様に此方を見てきた。


其の瞳を見た瞬間、嫌な予感がした。
しかし急いで伸ばした俺の手よりも先に、男の手が雅焔に触れた。


其の瞬間、雅焔は崩れる様に倒れこんだ。
男は倒れた雅焔を軽々持ち上げ、何事も無かった様に此の場を去ろうとする。


「おいっ!!雅焔を何処に連れて行く気だ!!!」


男は答えようとしない。
追いかけ様としたら、護衛等が俺の邪魔をする。


「邪魔だ!!退けっ!!!」


護衛等を押しのけて、俺は万事屋を飛び出した。



けど、既に雅焔を連れ去った男の姿は無かった。



俺は歌舞伎町を走り回った。



「っ畜生!─…雅焔…」





其の声は永遠と降り続く雨の音にかき消された。