二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 【REBORN!】幻覚花弁。—*angraecum*— ( No.123 )
- 日時: 2010/04/05 13:15
- 名前: むく。 ◆Y1ybAG.6mU (ID: b5YHse7e)
◎ #15 —日常平和→
結局私用の浴衣は紺色に花柄という夏祭りには在り来たりな物を購入することになった。
因みにゆりなはピンクの金魚柄、野猿は旅館で着るような多少地味な物で、スパナもそれと似たような浴衣だ。
怪しい四人組がレジ前に並んでいるというのは非常に珍しい光景であり、しかも一際目立つ。
野猿は周囲の目を気にしつつもスパナとの会話に苦笑を絶やさずにいる。その理由は辺りの女子高生に何かのコスプレをした童顔男子として可愛い可愛いと写メを撮られまくりだからだ。
会計を済ませるのにこんなに時間が掛かったのは人生初かもしれない。
用は済んだしさあ帰ろうという時になってまたゆりなが折角だから涼んで行こうと提案し、実際そうする事にした。
「野猿、さっきは大変だったねっ。写メ撮られまくりだったじゃん?」
疲れ果てている野猿にゆりなが追い討ちをかける。
「オイラだって好きで撮られてる訳じゃねーよ」
「それで待ち受けにされてたらどうする?」
と、さらにスパナが攻撃を仕掛けた。
「そ、そんな事ある訳ねーじゃんか!なあ郁アネキ!?」
「………」
普通に一般人らしき言葉を交わしながら着いたのはまたしても洋服コーナーだった。女子とはどうにも服が好きなんだね。好きじゃないのは私だけかもしれないが。
「ここの店って服がこーんなに安いんだね♪ついでに買ってこうか!!」
とは言うものの、アジ内で普段着を着る事は滅多にない。いや、絶対ない。
そこはあえて突っ込まずに心の奥の箪笥にでもしまって置こう。
「あっ、でもアジトで着る事なんてないか」
ゆりなは重要な事を思い出したようだ。スパナは微笑み、野猿は安堵のため息をついている。
「でもそれじゃつまんないから試着するだしてみよっか♪ね、三人とも」
ゆりなのはっちゃけた元気さに勝る者は誰一人いなく、スパナと野猿は渋々とついていった。私は正直どっちでもいい気がする。
というわけで、私は一旦操り人形状態を放棄、着せ替え人形に変わった。