二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 【REBORN!】幻覚花弁。—*angraecum*— ( No.33 )
日時: 2010/03/22 12:04
名前: むく。 ◆Y1ybAG.6mU (ID: LN5K1jog)

◎ #08 父親はマフィア?


ここで詳細を話すのも何なので、と私はスパナを自室に招いた。

「私は10年前…白蘭に会った事がある」

薄暗い部屋の中心に、テーブルを挟んで私とスパナは向かい合う。

「白蘭は私が”中津郁”という事を知ると頭を撫でるかのように手を翳した。感情が消え失せたのはそれから」

スパナは私の目の前で興味深そうに顎に手を当てている。

「私の推測では…白蘭は何らかの理由で私の事を狙っていたのかと思われる」

「その理由はあんたには分かるのか?」

さらさらとした髪の毛を揺らしながら言うスパナ。

「うん。私の父親はボンゴレと並ぶ程の実力を持っている巨大マフィアのボスだった。マフィア界の指揮を取っている程。数々のマフィア達は父親のファミリーをどうにかして滅ぼそうと、密かに計画を立てていたと見られる。その中にはミルフィオーレもいた」

私は一拍分の間を空けて、

「だが…父親はそんな日々に嫌気でも刺したのか、母親と共に駆け落ちした」

声のトーンを低くしながら言った。

「その頃はあんたも笑ったりできたのか?」

と、スパナは疑問符を打ち続ける。彼は一切私から目を離していない。”昔”の私なら、直ぐに目を逸らしてしまうに違いないだろう。

「できた。その時は白蘭は計画を実行していなかったから」

「計画?」

「そう。父親がいなくなったとマフィア界の新聞に報道されたが、白蘭はそれでもそのファミリーを狩る事を諦め切れずにいた。何しろ指揮を取っているという事はマフィアの情報も数多く知っているという事だから」

「そして彼——白蘭は娘の私なら何か両親たちについて知っているのではないかと考え始めたのだろう。日本人に変装し、外を歩き回っていたら私に出会った。後に分かった事実——白蘭と私は…前世で会ったことがあるらしい」

スパナは腕を組み替え、相槌を打った。

「白蘭がパラレルワールドを共有してる事は…あなたなら分かるはず」

「ああ。知っている」

「それから言うと…私は絶対にマフィアになる運命だった。——たとえ、マフィアを憎んでいたとしても」

私はスパナをじっと見つめていた。それから十数秒間の沈黙が漂う。

「あんたも色々大変だったんだな」

スパナは片足をテーブルにもたれるようにして立て、

「事情は大体把握した。ウチに任せろ」


力強く胸を叩いた。