二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: イナズマイレブン〜試練の戦い〜 ( No.12 )
日時: 2010/03/30 15:13
名前: しずく ◆snOmi.Vpfo (ID: ErINZn8e)

「お……おい」

 傘美野のサッカーゴール前に立った蓮は、言葉を失った。フィールドにあるのは皆が楽しくプレイする姿ではなく、黒いローブのチーム相手が苦しむ光景。鮮やかな黄色と袖の青い部分が特徴的なユニフォームを着た選手たちは、そのほとんどが地面にその身体を横たえ、苦しそうに顔をゆがめている。かろうじて立っている選手たちも、全身切り傷だらけで、ユニフォームに赤い斑点ができてしまっている。

「これはサッカーじゃないだろ!」

 蓮は宇宙人(自称)に頭ごなしに怒鳴りつけた。相手は蓮に全くひるむことなく、1+1は2だと言う口調で言葉を返してくる。

「サッカーだよ。ルールさえあれば、人はそれを「サッカー」と呼ぶ。違うかい?」
「う……」

 反論できず、蓮は悔しそうに舌打ちをした。この宇宙人は何を言っても、的確に言葉を返してくる。何を言っても、冷静でいられる。それが非常に腹立たしい。サッカーで人を怪我させて、何も感じないのだろうか。苦しむ雷門の皆を見ると、心に針でつつかれたような痛みが走る。手が震える。

「でも。人を傷つけていいなんてルールは、サッカーにはないはずだ」

 ようやく口をついて出た反論の言葉に、蓮は手をぎゅっと握りしめ、頭を垂れた。

(くそ……もっといい言葉はないのか)

 そこへ畳みかけるように、宇宙人(自称)の言葉が耳に飛んでくる。

「これはボクたち、エイリアのルールさ。先に名乗った方が勝ち。触らぬ神にたたりなしってことだね。わかる?」

 バッと蓮は顔を上げると、激情にかられ、顔を猿のように真っ赤にしながら、づかづかと宇宙人(自称)に詰め寄った。

「雷門が悪いって言いたいのか」
「うん。怪我をしたくなかったら、やめろと止めた。勝負に乗ったのは、雷門さ。ボクたちの邪魔をするものは排除……それ以外は、ごくごく普通のルールだから安心しなよ」

 そこまで言うと、宇宙人(自称)はローブのマントを翻して、フィールドの中へと入って行った。もがく雷門サッカー部の人々の横を、普通に道を歩くのと同じ調子で進んでいく。そこへ、同じく黒いローブの人間の一人がかけよってきた。小柄で、まだ子供のようだ。

「フィー。あいつは?」

 まだ若い男の子のような声。声変わり前らしく、少々高めだ。「フィー」は進み続けながら、

「雷門イレブンのスケット」

 呟くように返答した。
 
「ふ〜ん。じゃあ、そこのペコポン人。さっさとフィールドに入るであります!」
「フェーン、地球のアニメに毒された?」
「言われなくったって入るさ」

 小柄の宇宙人(自称)に手を振られ、蓮はむっとしながらフィールドに入って行く。まだ動けるらしい雷門メンバーが、目を剥いて、蓮に注目の視線を注ぐ。

「お前……俺たちを助けてくれるのか?」
「もちろん」

 蓮はふっと笑ってみせ、Vサインを作って見せる。

「宇宙人と戦うなんて、わくわくするぜ」

〜つづく〜

☆しずくのイナイレ語(長ったらしいので、嫌いな方は疾風ダッシュ(またかよ)
次回は、サッカー編! なんか期待させておいて、次回とか……あうあうあうあう……

円堂「サッカーやろうぜ! はーやーくー!」
鬼道「サッカーを忘れていないか?」
吹雪「早く僕と染岡くんを出してね」

3番目は……いつになることやら。
ところで、染岡と吹雪はいいCPですよね。55話の「また一緒に風になろうぜ」に、なってくださ〜い!と叫んだのは、私だけ? いつ慣れるんですか?
ダークエンペラーズもありますが、65話では、楽しくやっていたのでよかったです。
世界になってから、染岡さんが……! まさかの代表落ちなんて! 吹雪からのパスで決めたのに。でもOPにはしっかりいますよね。佐久間と共に。いつか出てくるのかな^^

ここまで語っといてあれですが、クロスファイア組(豪炎寺と吹雪)も大好きです。61話は、感動もの。以上です。雑文でした^^;