二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: とんがりボウシと魔法の365にち〜メロディ魔法学校の日々!〜 ( No.107 )
- 日時: 2010/07/25 07:45
- 名前: 楓蘭 ◆sS3IIIdY12 (ID: TfzvQp12)
- 参照: あ、あれ?な、なーんかシリアス?
う〜ん、9話の題名自分でもなんでこれにしたんだ?
って思い始めた・・・・
〜〜〜〜〜
それから何分後だろうか・・・・・
「・・・・・ラノ・・・・ソ・・・・ノ・・・・ソプラノ!」
あたしは誰かが呼ぶ声で目を覚ました。
「う〜ん・・・・・ここは・・・・・・?」
「エナルト島だよ・・・・たどり着いたんだ・・・」
どうやらあたしを呼んでいた声はオリオンだったらしい。
「エナルト・・・・島?」
そういって起き上がると・・・・・
「!?きょ、教会!?お墓!?こ、ここ何なの!?」
そう、そこは大きな教会が聳え立っていて、お墓が
たくさん並んでいた。
そのお墓の先頭には大きなお墓・・・・だろうか、
女神や勇者などが彫られているものがあった。
「な、なんでお墓・・・・」
「・・・・言っただろう・・・・エナルト島、別名デス・スターダスト海。
・・・・・星の墓場ってね・・・」
「ほ、星の墓場・・・・・」
ということは、ここには死んだ星が眠っているということなのか?
「『形ある物はすべていつか滅す』・・・・星にだって死はおとずれるさ」
「ふ〜ん・・・・・」
『形ある物はすべていつか滅す』か・・・・
確かにそうなのかもな・・・・
ふいに女神が彫られたお墓のようなものに目をむけた。
そこには、女神と共にこう彫られていた。
『Virgo』
そのあとにも字が彫られているがそれは掠れていて読めなかった。
「な、なにこれ・・・・?ヴァ、ヴァーゴ?」
「そう・・・・乙女座の星神・・・・ヴァーゴ
・・・・『ヴァーゴ此処に眠る』・・・・・
元はそう描いてあった」
「ふ〜ん・・・・」
「他の星神の墓だってあるよ・・・・・
星神は代々受け継がれていくんだ・・・・
・・・・星神もいつか死ぬ・・・・・僕だってそうさ」
オリオンはそう言うとあるお墓の前に立った。
「?・・・・これは・・・・」
「僕の両親の墓だよ・・・・・」
「両親の・・・・・墓?オリオンの?」
「ああ・・・・星神じゃなかったけどね・・・・」
そう言うと暫くオリオンはそのお墓を見つめていたが、
また歩き出して、別のお墓の前に立った。
「このお墓は誰の・・・・?」
オリオンはこう答えた。
「星神ではないけど・・・・タウロスの血を受け継ぎ・・・・別の星座・・・
水瓶座アクエリアスの血も流れていた・・・・・
プレアデスという名の少女・・・・」
「しょ、少女?」
あたしはもう一度聞き返した。
「僕の愛した人でもある・・・・・
想いは伝えられなかったけど・・・・・ね」
そういうとオリオンは少し悲しそうな寂しそうな目になった。
「プレアデスは・・・・・処刑されたんだ・・・・・
星神で1番といっていいほどの大きな力を持ち星神界の帝王だった人に・・・・」
しょ、処刑・・・・!?
「な、なんで処刑されたの?」
あたしがそう聞くとオリオンは少し間をあけてこう言った。
「別の星座同士の血を受け継いでいたからなんだ・・・・」
え?つ、つまりプレアデスは牡牛座と水瓶座の血をひいているって言ってたから・・・・
「え・・・・!?そんな理由で!?」
「ああ・・・・星神界の掟で・・・・別の星座同士の血を受け継いでいる者は
・・・・・・罪がなくても処刑される」
!・・・・・そんなのおかしいじゃん!なんで・・・・
罪のない人を・・・・・!
「・・・・・僕はプレアデスの処刑が決まった時
それに抗議した・・・・・そのせいで・・・・・・
僕の両親が・・・・・殺された」
「・・・・・・!」
オリオンはこう続けた。
「僕がこんなことしなければよかった・・・・
ずっと後悔した・・・・・でもそれじゃ駄目なんだ・・・
父さんや母さん、プレアデスの分も僕は生きていかないと駄目なんだ・・・
そう気づかされた」
母さん・・・・
そう聞くとズキッと心が痛むのを感じた。
・・・・オリオンの話を聞いててあたしの頭にお母さんの顔が浮かんだ。
そして・・・・アルトのことも・・・・。
暫くあたしは考えているとオリオンはこう言った。
「君もお母さんと仲直りしたほうがいいんじゃない?」
「!な、何で知って・・・・」
オリオンはフッと笑うとこう言った。
「君の事は・・・・全部お見通しだからね」
お、お見通し・・・・・;
「あと、アルト君にも想いを伝えたほうがいいよ?」ニコッ
「!(カァッ////)う・・・・・ん」
本当に全部お見通しってカンジだな・・・・
「ソプラノ、今日は有難う。お礼に・・・・」
オリオンはそういうとあたしに杖を渡した。
その杖は銀色で先がカーブしているだけのシンプルな杖だった。
でも太陽の光が当たってキラキラ綺麗に輝いていた。
「この杖は『疾風の杖』だよ。皇帝の杖と同じ役目・・・
僕を呼び出すことが出来る。呪文も同じさ」
「わぁ、ありがとー!」
そしてオリオンはこういった。
「じゃあ、あっちの世界に戻ろうか・・・・」
そういうとオリオンはあたしの手をつかみこう唱えた。
「星神界と始まりと終わりの扉をつなぐ道よ、我に従い扉を開け!」
すると体が浮くのを感じた。
『___またね、ソプラノ____』
オリオンの声が聞こえたかと思うと、
目の前がまぶしい光で包まれていった。
〜〜〜
続く