二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: †D灰† 廻レ歯車…狂ッテ堕チロ ( No.1 )
- 日時: 2010/03/28 10:34
- 名前: なさにえる (ID: vSAcFdge)
プロローグ
§ 序曲 動ク… §
日も傾いた黄昏時……
一見すれば平和で……膨大な歴史溢れる街並……
そこで一人の青年が立ち往生していた。
「ったく——先輩たち後輩のオレおいてどこにいったんだよ」
ゴーレムは調子が悪いのか使い物にならない。
「店で電話借りるか……」
そう呟いてため息半分大通りへ出ようとした時——甲高い悲鳴が空気を切り裂いた。
——悲鳴!?…アクマか!!!
探索部隊の青年は結界装置のバッテリーを確認すると声のした方に駆け出した。
__たどり着いた薄暗い路地。
そこには何とも言えぬ匂いが満ちあふれていた。
鼻を覆いながらもアクマらしき影は見えないので青年はそろそろと動いた。
ふと、その足が何かに触れて……ゾッとする。
______そこにあるのは、赤黒い血の海に横たわる無数——の屍
「ウッ———」
思わず目を背けたところで青年は恐ろしい事実に思い当たる。
——これは本物の死体
、、、、、、、、
つまり"これ"をやったのは……………アクマのじゃない——
「お兄ちゃん……?」
「————ッ!!!!」
突然声をかけられて青年は飛び上がった。
振り返ると一人の少女が青年を見上げていた。
淡い金髪が顔にかかって表情が見えないが……青年の目は少女の血のついた白いワンピースに釘付けになった。
「君は……」
「…お兄ちゃんじゃないんだ………」
青年の言葉を無視して残念そうにそう言った少女の瞳は——
「紅い目————???」
ハイネは思わずそう聞き返した。
「そう!!!血みたいに紅く光ってたんだって!!!」
そう語るのはハイネの腐れ縁であり探索部隊に所属しているジル——
「どうせ嘘だろ」
鼻で笑うハイネにジルはぶんぶん首を振った。
「マジだって!!!オレの部隊の奴なんだけどさ。それ以来寝込んじゃったんだぜ」
「お前がみたんじゃネェのか……」
「余計に信じネェみたいな顔やめてくれる!? お兄さんマジでへこむよ……」
「ハイネ————!!!兄さんが呼んでるって〜」
リナリーのよく通る声が耳に入った。
「勝手にへこんでな、ジルくん」
ハイネはジルの肩を叩くと室長室への階段を上がった。
「おい、ハイネ———————!!!」
ジルの声が虚しく響いた。
「で、早速任務ね——」
コムイはあいさつも早々に話を切り出した。
室長室には神田、ハイネ、リナリー、クロウ、アレンが集められていた。
「地中海沿岸の都市なんだけど——なんか無差別の殺傷事件が起きてるらしいの。アクマじゃないみたいなんだけどちょっと引っかかるから行ってきて!!!」
なんともアバウトなものいいで任務が言い渡された。
「それだけで任務ですか……」
クロウがはぁ…と息を吐き出した。
「っていうか、またパッツンとですか???」
「ソレはこっちの台詞だモヤシ!!!」
「文句言わない!!!喧嘩しない!!!さっさと動く!!!」
ビシッと言われて四人は方舟のあるフロアへ向かった。
「ハイネのヤロォ……完璧にオレを無視しやがって」
食堂でジルは完璧にふてくされていた。
「また喧嘩?」
ジェリーがジルの肩を叩いた。
「ん〜、まぁ……ハイネは?」
「任務ですって。ギリシャの————ピレウスってとこらしいわよ〜」
それを聞いてビクッとジルの肩が動いた。
「そういや、あいつが紅い目の女の子に会ったのって————」
_______歯車ハ廻リ始メル
ゆっくりト……シカシ確実二——
黒ィ聖職者ト____彼ノ記憶を巻き込んデ
_____そして、狗が眼をアケル
あぁ、出来ることなラ……
全テ狂ッテ堕チレバ良イノニ……