二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 【D灰】…空白の歯車…3/10up ( No.239 )
日時: 2011/03/19 15:52
名前: なさにえる (ID: WdRs4RJ1)

>>葵

アリスちゃん、とりあえず作者殺しはやめましょうか((汗

葵も弱気になったら負けだ←
合格祈る^^


ホント、風のことが心配…………まさか…ね((汗汗





    第14夜


「遊ぼ、遊ぼぉ♪お姉ちゃん」


そう嗤ってアンネが床に降り立つと周囲の植物が一斉に枯れ始めた。
「!?」
驚いて動きを止める。
アンネは気にせず話を始めた。
         ラブ
「ワタシの能力、”愛”はねこの世界を愛す能力なの♪」


                               ターゲット
「だから、私が愛したいと思えばこの植物もなんでもワタシの"愛"の”対象”なの♪」


そう嗤うアンネの足下から再び新たな植物が床を突き破って成長を始めた。
「だから、たとえば……」
ラボに転がっていたペンチを掴む。
とたんにまるで意識を持つ生物のように堅いペンチが動き出した。

「ッ!!!」

ペンチは歪むとぐるぐると宙を泳いだ。

「お姉ちゃんは速いからこんなの簡単に避けちゃうだろうけど、他のファインダーの人たちとか科学班の人たちとかは……」

一陣の風が吹いた。



「なんども言わせないで」

背後から聞こえたリナリーの鋭い声がアンネの笑みを吹き飛ばした。

__速ッ……



「私の世界は誰にも壊させない」




                    「”繋累”___












「ふむ…………」

十二人のイブに囲まれたクロウは周囲を見渡した。

「十二分の一…………ですか」


クロウは荒れた呼吸を整えると思案する。
その間も周囲から時折飛んでくるビリヤードのボールには最大の注意を払っている。

「「「「「「違いでもあると思ってんのか?無駄だぜ、そんなの」」」」」」

「ご丁寧にどうも」
クロウはその可能性を消去する。
その様子を周囲から見ているイブはいらだたしいことこの上ない。


____やっぱ、オレこいつ嫌いだわ


だからいっそうこの男を生かしておく気にはなれない。

クロウは火傷をした左腕に軽く引き裂いた布を巻き付け応急処置を施した。
「さてと、どうしましょうか」
そう呟いたクロウはどこからかとりだしたポットからカップに紅茶を注ぎだした。
「な」
絶句するイブを尻目にクロウは落ち着いた物だ。
カップに口を近づけ一口啜る。
そうして口を開いた。
「やっぱりあなたがさっきソーサー壊したせいで、落ち着きません。ちゃんと弁償してくれますよね」
「こ、このウジ虫……」

そして、

____よし、今すぐに殺そう


あっさりと、本当にあっさりとその決定を下すと残った十二人で一斉にクロウに襲いかかった。

              、、、、
しかし、それをみたクロウは微笑んだ。







「そう。そうやって一斉に飛びかかってくれると大変ありがたいです」




_____は?




                       メデューサ 
                  「悪魔ノ眸 ”蛇姫”」



























ところかわって、こちらはハイネ組。
さっきまではへんな能力以外はごく普通(?)の青年と対峙していたのだが__



「ほらほらぁ〜、どうすんねん!!!このままだと危ないんちゃうのぉ??」


フィンの関西弁が廊下に響いた。


「マジで激変してんな」

戦闘とは全く無関係の発言をするのはジル。結局、逃げるタイミングを完璧に失ってしまったわけで現在もここにいる。

「っていうか、口調完璧にオカm「うっさいで!!!」

同時に壁が歪んでジルとそばでヴァイオリンを構えていたレミーに向かって岩の弾丸が打ち出された。

 ノエル・オルガノン
「聖人ノ詩篇」

マリのイノセンスが弾丸を切り裂いた。
粉々になった弾丸が宙を舞い、一瞬フィンまでの障害物が消える。
「余計な事口走ってんじゃネェよ、馬鹿ジル!!!」
ハイネの叱咤が飛ぶ。

「だけどナイス」

ハイネは叫ぶと同時に銃口をフィンに向ける。さっきまで銃撃を妨害していた岩はマリによって破壊されている。
壁はない。

「"言弾"!!!」
2丁拳銃型イノセンス__冥界ノ銃が火を吹き、十二発の弾丸がフィンを襲う。


__パチンッ♪


フィンが指を鳴らした。
とたんに今度は床から岩人形が立ち上がり盾となってフィンを守った。

 ゴーレム
「岩人形……」

そう呟いて不敵に笑う。

「さっきので学習してへんの?うちそんな弾丸効かへんのよ!!」

「面倒くせぇ能力使いやがって」
悪態をつくハイネ。

「直接攻撃が駄目なら……」

そう叫んで藍歌がイノセンスを発動する。

「”神羅”……”蒼羅”!!!」
十字架を持つコバルトブルーの瞳がフィンの紅い瞳を捉えた。
瞬間、フィンは自分の意識が揺れるのを感じた。
「くっ」
思わず頭を抑える。


___あの女、精神系のイノセンスか



(アンタの精神、破壊してやる)

フィンの精神内に侵入した藍歌はイノセンスの力を最大限に引き出し、フィンの精神の破壊に取りかかる。
過去のトラウマを引きずり出のだ。


___こいつ……記憶を……


次々と頭に甦る過去の記憶にフィンは頭を抱えた。


___やめろ


それが続く


___やめろ


続く、続く、続く


___やめろ!!!



フィンの紅い瞳がひときわ輝いた。
そして、精神内に侵入していた藍歌を捕らえ__

(なっ!!!)




「藍歌ッ!」
レミーの声で藍歌は我に返った。
目の前に弾丸が迫っていたがマリがすぐさま応戦し、破壊する。

「大丈夫か」
マリが尋ねた。
「え、ええ……」
藍歌は動転しているようだ。
無理もないが、


__こいつ、藍歌の”蒼羅”を弾き返しやがった……


イノセンスにまで対抗する力を有しているのかと背筋の毛が逆立つ。

ハイネは銃を握る手に力を込め直す。







「…………こりゃ、一気に決めるしかねぇな」