二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 【D灰】…空白の歯車…3/19up ( No.252 )
- 日時: 2011/04/06 12:04
- 名前: なさにえる (ID: WdRs4RJ1)
>>風
ひと月ぐらいあがってないのがあったらあげとくね^^
>>夢樹
おひさです♪
そうですか、上手く書けてよかったです^^
ほんと、買いだめとかしちゃ駄目ですよね((汗
規制とかあるんですか、それは知らなかったです
>>葵
うん、アリスちゃんとか他のパスカヴィルの皆放置しててゴメン……
もう少ししたら書ける……はずです((汗汗
これからとうとう受験生になるので((何回目だこの台詞
更新は速くても月一ぐらいになっちゃうと思います
ストックが切れたらもっと遅くなるかも……
第15夜
「いっきに片付けるしかネェな」
ハイネは呟くと冥界ノ銃をかまえる。
____くるか
フィンも身構える。
真っ先に動いたのはレミーだった。
ファンタジア
「音奏楽器……幻想曲」
高音、低音の入れ替わりの激しいリズムがヴァイオリンに乗って周囲に流れる。
____今度は、シリスみたいな音波系か
音系の能力はどんな効力があるのか判断しずらいのが難点だ。
そう判断して耳を塞ごうとして、ハイネが銃を向けている事に気づいた。
「”言弾”」
再び銃声とともに十二発の弾丸が連射される。
ゴーレム
「岩人形!!!」
再び床が持ち上がり人を形作ると弾丸を受け止める。
「後ろにもご注意」
ゾクッとする冷たい声を聞いてフィンは思わず振り返った。
視界いっぱいに赤と黒のオッドアイが広がる。
____こいつ、手裏剣女……
「さぁ、私に血を見せてくれ」
危険を孕んだ声がフィンのうなじの毛を逆立たせた。
後ろに後ずさろうとして、さっきフィン自身が作り出し盾にしたゴーレムに進行を阻まれた。
____これまで計算してウチに盾を出させたってこと
「死ね」
夜のイノセンスの巨大な手裏剣がフィンを狙う。
逃げる時間はない。
「ちっくしょ
______________________なんてな♪」
ニヤッと笑うと指を鳴らす。
一斉に夜のすぐ横の壁から無数の岩の弾丸が打ち出された。
「がっ!!!」
夜の胸から血が吹き出した。
「ウチの能力は”芸術”!!!甘く見んなや!!!!!」
そう叫んで、フィンは何かがおかしい事に気がついた。
周りにたたずむハイネ達は全く焦った素振りも見せていないのだ。
「残念だったな」
レミーが笑みを浮かべながら呟いた。
「その夜は僕のイノセンスの幻覚だよ」
「!?」
驚いて振り向こうとした瞬間、首筋に嫌に冷たいモノが触れているのを感じ取った。
「あはは……幻覚でウチを惑わしてそのスキにゆうゆうと近づいとったわけか」
無表情で武器をかまえる夜に挑戦的な目を向ける。
そして、その指をならそうとする。
しかし、そんなフィンの様子を見てハイネが不敵な笑みを浮かべた。
「夜をさっきみたいに殺そうとするのはやめた方が良いぜ」
「は?」
意味が分からずフィンは聞き返した。
「お前はまだオレの幻覚の中なの」
レミーが楽しそうに笑った。
「お前が見てる世界がどれだけ真実だと思ってるの?」
「……」
「オレや夜にさっきの攻撃をして確実にあてる自信ある???」
レミーの言葉に沈黙するフィン。
さらに追い討ちをかけるようにハイネが言った。
「そして、お前が盾に使った人形とさっき盾に使ってまた床に戻した人形に打ち込んだオレの弾丸____最初にお前吹き飛ばしたのと同じタイプの弾丸っていやぁわかるよな?」
フィンの脳裏に少し前の映像が流れる。
「あの”言葉”で爆発するやつか…………」
「ご名答」
ハイネが笑った。
「じゃあ更に問題」
「オレがそこに打ち込んだ弾丸の数は合計いくつでしょうか?_____ヒントは6かける4ね」
銃の弾倉の数と攻撃回数をご丁寧にも教える。
そして、最初の二発だけの威力を考えて、、、、フィンは沈黙した。
「その能力は言葉と手を動かす事で発動する事は分かっている。少しでも動けば私の手裏剣が貴様の脊髄を貫く」
夜が冷たい声で最終警告を告げた。
「じゃあ、ちょっとご同行願います」
その背後でレミーと藍歌が手錠といかにも頑丈な鎖を取り出していた。
「繋累____音響の踏技”音枷”」
フッとリナリーの姿が掻き消える。
___消えt
そう思った瞬間、アンネは自分の身体に激しい衝撃を感じた。
身体が浮き上がる。
「ッ!!!!」
地面に落ちるショックを和らげようと植物を操ろうとして、アンネは自分の上にいるリナリーにきづいた。
リナリーは再び音を足場とした音枷を発動させる。
そして、
ズンッ!!!
鈍い音がしてアンネの身体が地面に叩き付けられた。
幸いむやみやたらに散乱していた植物のおかげで身体にそれほどのダメージはない。
しかし、アンネの細い喉にはリナリーの靴の先端があてられていた。
「ま、まだだよ。お姉ちゃん。だってワタシには人質がいるんだもん」
「それならもうリンネが解放してくれたわ」
誇らし気にリナリーが言う。
「う、嘘……」
アンネの言葉を否定するように目の前に翼を持つ少女が舞い降りる。
人もいない植物がアンネをあざ笑うようだ。
「嘘だよ……」
自分のおかれている状況が飲み込めずにアンネは混乱した。
そして、同じラボで同じくエクソシストに追いつめられた仲間を見つける。
「いぶ!!!」
アンネに声をかけられたイブは苦々しい表情でクロウを睨んだ。
しかし、クロウを襲う事は出来ない。
メデューサ
イブの下半身はクロウのイノセンスの能力の一つ"蛇姫"によって石に変えられていたのだから。
「バラバラでこられると一瞬であなたたちを石に出来ませんから。あなたたちが僕の目に興味を持ってくれてよかったです」
クロウは再び紅茶をのむと微笑んだ。
「良かったですね、時間が短かったおかげで下半身だけですみましたよ」
「このウジ虫が………」
悪態をつくイブにむかってクロウは更に笑った。
「で、ここで一つ問題があるんですけど」
「「「「「「は?」」」」」」」
「僕にはやっぱり誰が本物とかわかんないんですよ」
困ったように笑いかける。
「でも、こんなに同じ顔の人がいっぱいって言うのも嫌なんで。やっぱり一人に戻してもらいたいんですけど」
「「「「「「誰がてめぇの言う事を聞くか!!!カスがっ!!!」」」」」
「じゃあ、一人ずつ攻撃していいんですね?」
その瞬間、イブはその言葉の意味を理解した。
はずれを殺せば周囲数メートルを軽く吹き飛ばす爆発がおこる。
、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、
しかし、ここ数メートルには十二人全てのイブが動く事も出来ずに倒れているのだ。
「一人でも攻撃したら残りを含め本物も巻き込まれちゃうと思うんですけど?」
そう言ってクロウはイブから距離をとった。
「この……」
「ウジ虫はもうどうでもいいですよ」
一瞬で笑みを消し冷たい言葉を吐き出し、クロウは容赦のなく夢喰を一体のイブに向かって投げた。
____…………ちくしょ
ゲームオーバー
「”遊戯終了”……」
そう叫んだ瞬間、十一人のイブは消え、夢喰は空を切って床に突き刺さった。
「ご協力感謝します」
クロウはそういって笑うと新しいカップを取り出して紅茶を注いだ。
「とりあえず、一杯飲みましょうか」
イブのこめかみに青筋が浮かんだ。
____こんの、紅茶馬鹿が