二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 【D灰】…空白の歯車… 4/29up!!! ( No.81 )
日時: 2010/05/03 14:01
名前: なさにえる (ID: 2pyGwAzX)


>>風

ようやくだよ((汗
ホントお待たせしました。なんとかパスカヴィルメインまで持ち込めた。
ただ、一章終わって二章の内容が完成しないって言うね←
GW中に頑張ってストック作りたいけど出来るかな……




日も傾き_闇が支配し始めた地中海_____



                   _____その桟橋に次々と人影が集う




            _______一人

                       _____二人



                  ______また一人



             ロンド
        =毒蜘蛛ノ輪舞曲=


薄暗い店内__一人の女性がワインを傾ける。

   漆黒の髪…黒い瞳……紫のドレスを纏う彼女は………あの情報屋だ。



____カランッ♪カランッ♪

彼女がドアベルの方に目を向けるとシルクハットを被った男が立っていた。
情報屋は優美な笑みを浮かべると席を勧める

すこし遅れて再びドアが開くと入ってきたのはウサギの人形を抱きしめた少女と短髪の青年。

「どろしぃ♪オレンジジュースちょうだい♪」
少女はそう言ってカウンターに座った。
優しく微笑んでグラスを用意する情報屋をの正面に男が座った。


「随分手荒に邪魔してくれたね」
男___レオナルド=J=ジェンキンス_は椅子に座りながら苦々しく言った。

「ふふふ♪」
  意味深な微笑みで受け流す情報屋___ドロシー=D=シュミットにレオナルドは更に苦笑した。

「はい、アン。オレンジジュース。タウは__コーヒーで良いわね???」
「いいよ」
タウはそう言ってコーヒーを受け取った。
「缶詰は適当に開けてちょうだい」
「もう食ってる」
すでに空になった缶詰を見せるとドロシーは苦笑した。

 「そういえばゼン君は???」
   「また迷子じゃなぁい???」
アンネがストローをくわえながら不機嫌そうに呟いた。

「じゃあつくのは当分先か」
壁掛け時計を見ながらレオナルドは言った。

「それじゃ、他の奴らの方が早いんじゃないか」
新しい缶詰を品定めしながらタウが言った。


         「まぁ、あんまり遅かったらタウ君にお迎えを頼むとして」

             __バキッ!!!__
                      「ふざけんな………殴るぞ」
                「冗談だってぇ…だいたいもう殴ってるよ~」


「はぁ…………みんな早くこないかなぁ……」











   黄金の空_____

           __神々の黄昏とも言うべき平和な夕暮れ時



 桟橋に集結した七人はそれぞれ______


        _____久しぶりの再開の挨拶を交わしながら黄昏の街を闊歩する


「ねぇ〜、ルナ。何処向かってるんだっけ???」
茶髪を海風になびかせながら__クイーン・アリスが前方を進む白人の美女__ルナ・ヴァラライカに尋ねた。
 「ドロシーの缶詰屋、毒蜘蛛だ」

「…何度聞いても不吉な名前よねぇ、シリス」
  同意を求めたのはマフラーをしっかり巻き付けたシリス・アルキデス
   「そう、僕は毒蜘蛛って可愛いと思うけど。アリスはそう思わないの???」
 「…私は蜘蛛とか無理なのよ」
   「へぇ、アリス平気そうだけど」
   茶化したのは女物の服を着た''男''__フィニシルファ・メルクリウス__通称、フィン。

「蜘蛛なんて踏み潰せばいいのよ」
  イブ・アルテミスが言い放った。
    「それじゃあ靴がもったいないよ。イブ」
   シリスがやんわりつっこんだが少し観点がずれている。

    「………だりぃ」
    最後尾を歩くヴォルフ・ルードヴィヒはそんな会話を聞きながらぼそっと呟いた。


「なんだい、旦那。酒切れか」
フィンが尋ねた。
「酒が欲しいなら、のろのろせずに店に進め」
ルナはイライラとした口調で言った。
任務絶対主義のルナと面倒くさがり屋で自由主義のヴォルフはなにかと衝突が絶えない。

「酒も欲しいがまずはあの腐った機械だろ」
ヴォルフがいつのまにか湧き出たアクマの軍団を指差した。


「わああぁあぁぁぁ、なんかついて早々アクマに出くわしちゃったあぁぁぁ」
そう叫んでくしゃくしゃを頭を抱えるのは不幸体質のギルバーシュ。

しかし、ほかのメンバーは冷静なもの

ヴォルフ「おい、ギルバーシュが発狂したぞ」
ルナ「心配するな。いつもだ」
アリス「それより毒蜘蛛ってどこよ」
シリス「この正面の道まっすぐいったらそうだよ」
フィン「蚤虫が邪魔で進めないな」

 瞬間、フィンの黄色の瞳が紅く変わると……


              ……周囲には奇怪な石像が累々としていた


「おい、フィン。石像じゃ邪魔に変わりないぞ」
  「だりぃから消す」
 「ここら一体消すつもり、ヴォルフ」
石像を足蹴にしながらイブが言った。

フィン「せっかくの綺麗な街並がもったいない」
アリス「屍の転がる灰と化した世界も素敵よ♪」
シリス「ヴォルフの場合、屍も灰も残らないんじゃなぁい???」
アリス「やっぱ綺麗な街は血で染めなきゃ駄目よ」
フィン「その意見には賛同するね」
ルナ「もう待ち合わせ時間をすぎてる。''くだらない''会話などせずに行くぞ」
アリス「すぎてるって……三分だよ」
フィン「時間に厳しいよなぁ、ルナは」
ルナ「任務も時間も絶対だ」
ギルバーシュ「はやくいこうよ〜」






   「ここか………」
     ルナは情報屋のドアの前に立つと看板を見上げた。



 _____カラランッ♪












                ______扉ハ開カレ__

                           ___歯車ハ廻転ヲ加速スル_