二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: イナズマイレブン 〜優しい風に吹かれて〜リクエストOK! ( No.34 )
日時: 2010/04/04 05:40
名前: 柚風 ◆RLtlpJy652 (ID: TfzvQp12)

Ⅱ〜優しい風に吹かれて〜

【曖昧な気持ち】


ピチチ・・・・

小鳥の囀りで俺は目が覚めた。

「ん・・・もう朝・・・・・・?」

布団から出て学校へ行く支度をはじめた。

(昨日、俺・・・・楓風とキスしたんだっけ・・・)

昨日のことを思い出すと顔が熱くなる。

「今日楓風にどんな顔して会えばいいんだろう・・・」

◆◆◆

「風丸、おはよう!そういえば昨日私を保健室に
 運んでくれたのって風丸でしょ?」

楓風が話しかけてきた。

いつもの楓風だ。

「そうだけど・・・?」

「有難うね!」

「いいよ、それより具合悪くないか?」

「うん!大丈夫だよ、もう全然元気!
 でも私昨日あの後のこと覚えてないんだよね〜
 部活で怪我したとこまでしか覚えてないんだ」

「!そ、そうか・・・」

じゃあ、昨日俺にキスしたこと・・・覚えてないんだ・・・

すこし残念な気がした。

「お前、次は無理して練習出るなよ」

「うん、分かってるよ〜」

なんだ・・・覚えてないのかよ・・・


あんなにドキドキさせておいて・・・


◆◆◆

放課後・・・

俺が靴を取り出そうとして靴箱をあけたとき。

「ん・・・?手紙・・・・?」

一通の手紙が中に入っている事に気づいた。

「誰だ?」

手紙は、
『今日の放課後、体育館裏に来てください。待ってます。』

と言う内容だった。

差出人の名前は書いてなかった。

なんだ?悪戯か・・・?

「あ、風丸じゃん。どうしたのー?そんなとこで」

マックスに話しかけられた。

楓風も一緒だった。

「何ソレー?手紙?僕達にも見せてー」

「あ、ああ・・・」

そういってマックスと楓風に見せた。

「ふーん。放課後、体育館裏に来てくださいってねー。
 なんか決闘の申し込みみたい」

なんか楓風の発想・・・ズレてないか・・・?


「えー?僕はコレ、ラブレターだと思うなー」


マックスの何気ない一言でその場が静まり返った。

「ラ、ラブレター?んなわけないだろ・・・」

「そんなことないよー?だいたい風丸に決闘申し込む人
 いないでしょ?」

「そうだけど・・・ラブレターじゃないと思うなぁ・・・
 私は・・・・」

楓風が口篭る。

「そ、そうだよ・・・////楓風の言うとおりだよ・・・・・」

「えー?なんでそんなに二人とも否定するの?
 とりあえず行ってみなよー風丸」

「あ・・・ああ・・・・」

気は進まないが俺は体育館裏に向かった。

☆☆☆☆☆☆

「ん・・・?誰もいないけどな・・・」

やっぱり誰かの悪戯だったのか?

「あ・・・あの!風丸先輩!」

そのとき、俺を呼ぶ声がした。

振り返ると、そこにいたのは1年だった。

ふわふわの金髪に小鹿みたいな瞳。

小柄で華奢な、子兎のような美少女だ。

「あ、あの・・・風丸先輩・・・・
 ずっと前から好きでした!私と付き合ってください!」


「え?・・・ぇぇぇえええ!!?な、なんで俺と・・・!」

「・・・一年の私にも優しくしてくれて・・・・・
 困っていたときいつも助けてくれて・・・・
 そんな・・・先輩が好きなんです・・・!」

俺は返事に困った。

告白なんてされたのなんて初めてだし、付き合うなんて

どういうものかも分からないし・・・・

それに・・・俺が好きなのは・・・・

「え、え・・・と・・・その・・・///」

俺は返事ができずに困っていたとき。

「うわーっ」「きゃっ」

後ろで声が聞こえた。

「ん・・・?なんだ・・・ってお前等!なんで此処に!」

「わ、私はマックスが風丸に付いて行く言うから
 止めようとしただけだもん!」

「だって、僕どうせ風丸のことだからどう返事すればいいか
 分かんなくなって困ってるかなーって思って・・・」

「あの・・・風丸先輩のお友達ですか・・・?」

「うん、そうだよー♪僕マックスだよ!よろしくね^^」

「あ、はい!よろしくお願いします。あと風丸先輩!」

「ん?なんだ?」

「あの・・・私風丸先輩のこと諦めません!」

「え?」

「だから・・・これからは友達からお願いします!」

「あ、あぁ・・・・」

な、なんだコイツ。見た目と違って結構熱い奴だな・・・

「では、私失礼します!」

そういってあの子は行ってしまった。

「あ・・・・行っちゃった。ていうか風丸ー。
 あの子の名前聞いてないでしょ?」

「あ・・・そういえば・・・・」

「もったいなーい。で、返事どうするの?」

マックスが思いがけない言葉を口にした。

「え・・・?そ、そんなの分かんないよ!」

すると、マックスは俺にしか聞こえないように小声で、


「楓風ちゃんのこと好きなんでしょ?
 だったら、早く気持ちハッキリさせなよ・・・」


そう言った。

いつものあのマックスが言うような台詞ではなかった

から、俺は少し驚いた。

「ねぇ、風丸、マックス。何話してんの?
 私達も早く帰ろうよ〜」

「あ、うん。風丸、行こう」

「あ、ああ・・・・・」

俺は二人を追い掛けながら考えた。


(マックスの言うとおり、この気持ち、早くハッキリ
 させた方が良いんだよな・・・・・)



Ⅱ〜優しい風に吹かれて〜【曖昧な気持ち】終わり