二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 桜、雪、夕日和!【コメ下さい…】 ( No.25 )
- 日時: 2010/03/28 18:49
- 名前: 獅乃 (ID: A9wxTbZM)
気が付くと、あたしは道路に突っ立っていた。
そこには血とかそんなのも無いし、車だって無い。
(夢…?)
と思いぼーっとしていると、あることを思い出した。
「…バイトーー!!」
第伍句『あと三日! バイトの先輩達は 愉快すぎ!?』
「遅れましたー!!」
ガチャッと裏口の扉を開ける。すると、
「お、詩織ちゃん。ぎりぎりセーフじゃない?」
と、バイトの先輩その一(ヲイ)の、高梁優先輩が休憩中だった。
「おはよーございまーす。…閻塔先輩は?」
「呼んだかー?」
ひょこっという効果音が合いそうな感じで先輩その二の閻塔歌威李先輩が後ろから顔をのぞかせる。
「あれ?いっつもこの時間にはいますよね、どうしました?」
すると、閻塔先輩はにこっと笑って、
「俺、今日部活あったから遅れちゃってさー。」
「ああ、なる…。」
と頷く。
「そういえば、テンチョーが呼んでたかな?」
高梁先輩が言う。
「え、なんだろ…」
とりあえず、あたしはいつもの作業着に着替えて店長のいる所まで行った。
「店長?開けますねー。」
「ちょ、開けていいって言ってないよ!?」
「失礼しまーす。」
開けると店長がいた。
「ちょうどいいときに来たね。実は…」
「実は…?」
「防犯カメラ直してー。」
「あがっ!!(驚いてすっ転ぶ。)」
何だソレ!?なんかシリアスだからクビにされるのか思ったじゃないか!
「…やりますから、店長はレジに行って下さい。」
「やった!さすが亜爽さん!お給料上げちゃおっかな〜」
「…高梁先輩にぶっとばされますよ。」
「なんて物騒な!!」
と言いつつも、店長はレジへと行った。
「はーやれやれ…」
カメラを直し終えて持ち場に戻る。
「あれ?詩織ちゃん元気ない?」
隣に高梁先輩が来る。
「あーちょっと…」
元気がないっつーか、ちょっと大変なこと頼まれちゃったんだよなぁ…
「なんかあった?お姉さんに話してごらん。」
「あーと…例えばの話ですよ?」
「うん。」
「もし、お偉いさんに、こことは違う世界に行ってほしいって頼まれたらどうします?」
「そーねぇ…ここよりいい世界だったら行っちゃうかもね。」
「そうですか…」
「詩織ちゃん、どっかいくの?」
「いや、そう言うわけじゃなくて…」
「ふーん…」
その後は、店長に何か言われながらも、高梁先輩が追い払い、今日もバイトが終わった。
「亜爽ー途中まで一緒に帰んねー?」
「いいですよー。」
帰り道。夏だから結構ムシムシする。
(…そういえば、このバッグって何でも出るやつだよね…)
一応、検証してみた。
(…あついから、キンキンに冷えた…ラムネ!)
手を突っ込んで念じ、ズボッと抜くと、ラムネが出た。
「おお!」
「え、何?…ラムネ?」
「え、あ、はい。」
「よく持ってたな…」
「え、あはは…(嘘、なにこれー!?)」
なんて、内心びっくりしていると、
「…あまり、無茶するなよ。」
「え?」
「店長が言ってたぞ。なんか無理してないかって…」
「そうですか…」
顔に出てたのかな…だったらどーにかしないと!
「ありがとうございます!…あ、こっちなんでさようなら。」
「ああ、またな。」
そう言い、あたしは先輩と別れ家路を辿った。
第伍句、了