二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 【REBORN!】一話完結小説☆ ( No.1 )
- 日時: 2010/03/24 20:45
- 名前: 夜琉 ◆nFgGo2zKeY (ID: CUrDDjil)
一話 「恋心」 ——ツナsiza——
俺は、いつしか恋をした。
いつの間にか、君が好きになっていたんだ。
皆の人気者で、完璧な俺の「初恋の君」。
君を好きになって、君の笑顔がやけに眩しく見えた。
そんな君との、長く居られる唯一の時間。
朝の登校の時間。そして下校の時間。
「雷! お早う」(綱吉)
「ボンゴレ、お早うございます」(雷羅)
ボンゴレ十代目ボスの、俺。
雷羅は俺のことを、“ボンゴレ”と呼ぶ。
そう呼んでもらえるのは、この時間と下校時間だけ。
悲しいけど、嬉しいこの時間。
愛しい、愛おしい、初恋の君。
嗚呼、早く言えればいいのに。俺の気持ち。
もっと、長く一緒に居れればいいのに。
「どうしました? ボンゴレ」(雷羅)
愛おしい君が、俺の名前呼ぶ。
その声で、ハッと我に返った。
「な、何でもないよ!」(綱吉)
「そうですか? なら良かったです。体には気をつけてくださいね?」(雷羅)
そう言って、ニコッと笑う君。
思わず俺は、頬を赤く染めてしまうんだ。
もう言っていいのかな?
もう言っちゃいそうで、怖いんだよ。
なら、いっそ言った方がいい?
俺は、勇気を出して言うよ。
「ね、ねぇ、雷」(綱吉)
「何ですか? ボンゴレ」(雷羅)
俺は決心した。告白すると。
もう振られてもいい、お願いだから聞いてくれ。
愛しい君、愛おしい君。
答えられなくていい。聞いてほしい。
「俺、雷のことが好き……なんだ」(綱吉)
きっと俺の頬は、赤く染まってるよ。
でも、これが俺の気持ちだから。
どうか受け取ってほしい。聞くだけでいいから。
もう、答えなんてわかっているから。
振るくらいなら、早く振ってほしい。
そう願った俺。
だけど、顔を上げれば、顔を真っ赤にした君が居た。
もしかしたら、俺よりも顔が真っ赤だったかもしれない。
「私も……好きです……」(雷羅)
「付き合ってくれる……の……?」(綱吉)
そう言って、顔を真っ赤にした雷がコクリと頷いた。
君もさ、いい恋しろよ。
振られたっていい。きっと恋は実ってくれるはずだから。
〜一話 完〜