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二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 戦国BASARA...竜に仕える少女 ( No.59 )
- 日時: 2010/05/03 13:56
- 名前: こと (ID: V12Zkaox)
- 参照: http://名前戻したよ!
...十二章...【明智光秀】
反射的に、僕は大刀で防いだ。
でも、男の殺気が強すぎて、鎌はひどく重く思えた。
政宗の剣とは、また違う重さ。
押される…!
僕は男の脇腹を蹴り、距離を取る。
額や頬に、汗が流れた。
その後も、何度も鎌と刀は交わる。
たった九撃しか喰らっていないのに、もう息は苦しくなった。
殺気の強さには、吐き気さえした。
これが続くのなら、もういっそ、死んでも構わないと思った。
でも、こんな所で、死ぬ訳にはいかない。
僕には、するべき事があるから…!
僕は地を蹴り、祇園の方へ走る。
祇園は花町だ。
流石に、花町までは追ってこな…
「ククク。逃がしませんよ…!」
何で追って来るんだよ!
声に出したかったが、出せなかった。
あまりにもしぶと過ぎるので、僕は首に吊るしていた笛を吹いた。
すると、僕と同じ人間が十七、八人現れた。
僕以外は全員男に攻撃をかける。
僕はその隙に逃げ、祇園に辿り着いた。
「明智…光秀?」
どうしてか分からないが、
僕は不意に、その名を口に出した。
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