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二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 戦国BASARA...竜に仕える少女 ( No.88 )
- 日時: 2010/05/09 12:10
- 名前: こと (ID: IsQerC0t)
- 参照: http://名前戻したよ!
...十四章...【憎しみ】
僕は、長い眠りから目を覚ました。
だが、実際には、そんなに長くはなかった。
空を見上げても、まだ日は昇っていない。
一炊の夢、と言うのだろうか。
僕は歩き出しながら、さっきの夢の事を考える。
とても、懐かしかった。
幼い頃…いや、主と会う前の記憶は日に日に薄れていくばかり。
ただ、鮮明に覚えているのは一つ。
あの、僕を捨てた憎らしい両親の顔。
忘れようと思っても忘れられない。
あんな奴等、一度も両親だなんて思った事はないが。
2才頃から暴力を振るわれ続けた体には、幾つかのアザがあったが、
今はもう、すっかり無くなっている。
それでも、未だにこの憎しみは消えない。
二年間暴力を振るい続けた挙句、閉めは真冬の洞窟に置去りときた。
これで、あいつ等を殺す理由はできた。
あとは、あいつ等の居場所を突き止め、殺せばいい…!
その時僕は本来の目的を完全に忘れて、
ただ心を、憎しみで覆い尽くした。
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