二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 初雪の思い出【REBORN!】 ( No.3 )
日時: 2010/03/29 12:36
名前: クレイア ◆PT5MXLpFOU (ID: CkThpPJM)

01. incontro
 

〜並盛町〜

ある秋の日。
そろそろ寒さも厳しくなってきたころ、並盛町の道を歩く三つの影があった。

?「うー。このごろすごく冷えてきたね」
?「本当っすね。明日辺りには雪降るんじゃないすか?」
?「ははっいいな雪!」

体を縮こまらせて自分の腕をさするのは、ツナこと沢田綱吉。巨大マフィアボンゴレファミリーの次期十代目候補である。
そのあとに続くのは自称右腕の嵐の守護者、獄寺隼人と雨の守護者、山本武の二人。いずれも、ツナの仲間である。
全員中学生ではあるが、これまで数々の戦いをくぐりぬけてきた相当な実力の持ち主だ。

ツナ「明日はもうちょっと重ね着しよう…」

寒さのせいで出てきた鼻水をすすりながら、ツナは家へと帰る足を速めた。
すると突然、山本が素っ頓狂な声を出した。

山本「?何だあれ?」
獄寺「あ?」
ツナ「何が?」

不思議に思ったツナと獄寺は、山本の視線をたどる。
そこには————

ツナ「もしかして、あれ人!?」

そこには、道端に倒れこんだ一人の少女の姿があった。
三人はその姿を確認するや否や、そこへと駆け寄る。

獄寺「おい!大丈夫か!?」

獄寺が肩をゆすりながら呼びかけるが、少女から返事はない。ツナが青ざめながら問う。

ツナ「ま、まさか死んでないよね?」
獄寺「いえ、呼吸はしています」
山本「でも、早いとこ室内につれてった方がいいと思うぜ」

山本の言うとおりだった。長い間この状態だったのか、少女の肌は異常なまでに白く、細い体も小刻みに震えていた。

ツナ「ここからだと…俺の家が一番近いから、俺の家に運ぼう」
獄寺「ハイ」
山本「ああ」

ツナの提案に、獄寺と山本はうなずき、三人は少女を連れてツナの家へと急いだ。

01. end