二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 戦国BASARA、リレー小説「総大将は女子高生!」 ( No.92 )
日時: 2010/05/27 20:28
名前: るりぃ (ID: GRSwxM1g)
参照: http://アフォ小説家?

麻美>
大変だろうけど頑張って!

第十四話〜苦労人忍〜


最北端で信玄公との会話中、アタシは真田幸村に背後から襲われて意識を飛ばした。
燕はすぐに狙いが解ったようで、アタシの元へ駆けてきてくれたらしいが。
それよりも早くこの忍者はアタシを担ぎ上げ、いつの間にか呼んでいた真田忍者隊に信玄公を任せ。
甲斐の領地に引き上げたそうだ。
あ、コレはぜーんぶ猿飛佐助に聞いた話なんだけどね。この男、そりゃあもうベラベラと喋るんだよ。
牢だから勿論アタシは閉じ込められてる状態で柵越しに猿飛佐助が居る形。
殴りたいけど殴れない。
でも逆に言えば、猿飛佐助がアタシに近寄れないようにもなってる。
これはアタシの精神を安心させる要因となってる。
暴言のような言葉を吐いてはいるけれど、それはぶっちゃけ恐いから強がってるだけなのだ。
佐「彩葉ちゃん、ほら朝餉。」
彩「要らない。毒が入ってたら死ぬもん。」
閉じ込められて何日もした。
アタシは牢から出してもらえなくて、何故か猿飛佐助以外の人間とは顔を合わせてもない。
食いかかってくる元気はある位だからまだ死なないだろうけど飯は食べてよ、と忍者は苦笑してる。
だが、目は笑ってなかった。
…もう勘弁。
燕が動いてないのはこのオレンジ頭が様子を見てきて報告してくれたから知ってる。
当たり前だ、燕は小柄なだけであって頭は良いし度胸もあるし、こういう時にどうすればいいか心得てる人間…のはずだ。
佐「ねえ彩葉ちゃん、あの村で彩葉ちゃんと一緒に居た男って何者なの?俺様にだけ教えてよ。」
彩「アタシの可愛い可愛いハニーで、部下で言うなら最高幹部で、信頼できる仲間で、狼さんで、愛でる対象ですが何か?」
このやり取りももう何回したか覚えてねえよ。
何で牢に入れられてるんだろうとかぶっちゃけ思う。
チクショォォオオ!
銃さえあれば脱出するのに銃は雪に埋もれて拾えなかったらしい。
攫ってきた本人がアハーと言いながら謝罪してきた。
嘘かもしれないし本当かもしれないけど、とりあえずチクショウと叫ぶしかねえだろうが!
佐「ねえ愛理ちゃん、武田に下っちゃいなよ。大将、彩葉ちゃんの作った罠に感心してるらしいし?俺様としても暑苦しくて女っ気がないうちの軍に華やかさが欲しいし?大将が攫われたのに動かない部下なんて切り捨てちゃいなよ。」
ニコニコしながら猿飛佐助は言う。
もとの世界でバサラをプレイしてる時から思ってたけど、コイツ結構淡白だよな、色んな意味で。
アタシの仲間が燕である限り、アタシは絶対に裏切らない。
たとえ、燕に裏切られたとしても、それはアタシが言った事だ。
だからこの忍の言葉には絶対に惑わされない。
彩「じゃあ、アンタは自分が危機に陥ってる時、助けに来ない真田幸村を裏切るのか?」
佐「…俺様は忍びだよ?忍びの代えなんて幾らでもいるんだから、切り捨てられるのは俺様だけ。旦那を切り捨てるなんて、有り得ない。」
彩「ならアタシも同じ考えだよ。燕がアタシを裏切る事はあっても、アタシが燕を裏切るなんて有り得ない。」
何せ、大切な仲間だからね、と最後に付け加えたらオレンジ忍者はキョトンとし。
それから苦すると「あー、なら仕方ないね」とか言ってる。
燕が動かないのはアタシを信用してくれてるからだろうし、不慣れな副大将という地位でで無闇に暴れても仕方ない事を理解してるから。
そして何より、アタシを武力を持って奪還するならば、農民ズに不慣れな戦場へと連れて行かなければならない。
燕が百姓に無理をさせて命を散らさせるなんて真似はさせない。
アタシはそう信じてる。
佐「彩葉ちゃんも色々大変だなあ、俺様同情しちゃうよ。」
彩「そんな事一ミクロンも思ってないくせによくゆーよ。」
猿飛佐助の視線が生温いものへと進化してる気がしたけれど、それに気付かないふりをして私はそっぽを向き、暴言を吐いた。

つづく…