二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 戦国BASARA ( No.14 )
日時: 2010/03/30 09:47
名前: ミホ ◆3Z7vqi3PBI (ID: hxCWRkln)

#02


 耳元で風の音が聞こえて、紬は目を覚ました。

 「ん・・・あ、れ?あれ?もしかして、あたし・・捕まっちゃってます?」

 紬を抱えながら、猿飛佐助は木の枝をジャンプして渡っていた。

 「お、気がつくの早いね〜。まだ1、2分しかたっていないのに」

 「いつも起きるの早いですから・・・___!」

 手を動かそうとするが、上手く動かず、拘束されているのが分かった。

 佐助は、

 「無駄、無駄。忍だけが知っている特別な縛り方だから解けないよ〜」

 と笑った。
 紬は、少しだけ怒りを覚え、そしてある事に気付く。

 「___あたしの刀と弓矢は?」

 「親方様に会わせるのに武器をわたしちゃいけないだろ〜。大丈夫、おれがちゃ〜んと持っているから」

 「ケチ〜。第一、あの人の首狙うわけじゃないのに」

 「ケチは無いだろ。怪しいから親方様に連絡するの!!_____あ、見えたぜ、あそこの赤い人」

 そこはせっきお弁当を盗もうとした戦場で、今は休戦中だった。

 武田軍の一番奥には、偉そうに(というか偉い)武田信玄が座っていた。
 隣には、真田幸村が立っている。


 「親方様、先ほど戦場をうろついていた怪しき者がいたので捕らえました。刀2本と、弓矢を所持していました」

 佐助はさきほどの能天気な感じは無く、真面目になっていた。
 こうみると、忍者に見えなくも無い。

 「前田軍の忍なのか?聞いた事はないが・・・」

 真田幸村が紬を見て、たずねた。

 「ところが旦那、コイツは違うって言うんだよ。兵でもないんだってさ〜」

 「某は、真田源次郎幸村。貴殿の名はなんと申す」

 「あたし?あたしは南千紬。ん—と・・町人ってトコかな〜?」

 「何ゆえ町人がココにいるのだ?」

 武田信玄が、あたしを見てたずねた。
 確かに、気迫があって、怖く見えたりする。
 さすが甲斐の虎。

 「町人が来ちゃ駄目なんですか—?」
 「あ、危ないでこざる!!」

 「だ—か—ら—!!!刀とか弓矢とかあるんだし、平気だって。うるさいなぁ・・」

 「ねぇ・・自分の立場分かってる?結構、ヤバイぞ?」

 佐助がこっそりと耳打ちをした。
 心配そうにしてるが、笑いを隠してるようにも見える。

 「平気だって」
 あたしもこっそりと、耳打ちする。

 「どこの町の町人じゃ?」
 「あたしは、前田んトコの町人だよ。お茶屋さんを開いてる。前田の風来坊なら知ってるハズ」

 武田信玄は少しうなって佐助にいった。

 「前田軍に確認をとってこい」

 「わかりました。親方様、知っていたら釈放ですか?」

 「うむ」

 その時、幸村は目を輝かせていた。

 「なんと親方様!!心がお広い!!この幸村、カンゲキいたしました!!」

 佐助はそれを無視した。

 「じゃ、行きますか」
 「あ、風来坊んとこ?」

 「そうだ」

 紬は、佐助に連れられて、前田軍の元へ向かった。