二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 戦国BASARA ( No.51 )
日時: 2010/05/09 15:32
名前: ミホ ◆3Z7vqi3PBI (ID: k9bzCLT6)

#11


 夕暮れから夜に変わるのは意外と早い。
 南千紬は家へと帰る道を急いで走る。

 闇が来る。
 昼とは違って、闇は得体のしれない者達の世界。
 夜に1人で歩くのは危険だ。

 「もうすぐで夕方が終わる・・・」

 家の距離はまだ遠い。
 それでも紬は急いで家を目指した。


 「・・・臭い、?」


 何かの異臭がして、足を止めた。


 あまりかいだ事がない匂いだった。


 生臭い魚の様な臭いでもあり、獣が好きそうな恐ろしい臭いの気がした。

 「・・・まさか・・?」

 紬は背筋が凍るような悪寒を感じで後ろを振り返ってみた。

 何もいない。
 何の気配もない。

 あるのは臭い異臭だけ。


 少し気になりながらも、急いで家を目指した。
 あまり深い追いをしてもいい事はなさそうだ。
 急いで帰ろう。

 きっとこれは魚を焦がしすぎたんだ。
 料理を失敗した時のにおいだ。

 絶対にそうだ。


 不意に足が止まってしまった。

 自然に歩く速度が落ちて、止まってしまったのだ。

 目の前には紬より背の高い年上の女の人がいた。
 なぜかその人に目が引き付けられてしまった。

 その人は目が赤かった。

 (南蛮人・・・・?)
 
 「___こんばんは」

 女の人は振り返って、あいさつをした。

 「・・こんばん・・は・・・」


 我に帰ると、すぐにあいさつをした。
 

 可笑しいよ・・・


 右目は私と同じ普通の目。


 なのに左は真っ赤に染まっている。


 「夜道は危ないよ。急いでお帰り・・」


 女の人は笑って道を通してくれた。

 「あ、ありがとうございます・・」


 紬は近くにいてはいけない感じがして、走りさった。


 


     ♪
 








 「あ——。危なかった。バレちゃうと思ったよ」


 女の人は目を擦った。


 目に付いていた赤い液体がが指に付いた。


 生臭い異臭はソレだった。


 「人殺しってバレると大変だからねぇ・・」


 近くには、数人の山賊が倒れていた。

 赤い血が流れている。


 山賊は全員冷たかった。
 
 女の人は鼻歌交じりに紬と反対方向に歩いていった。