二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: テニスの王子様トリップ小説『創造された世界』 ( No.28 )
- 日時: 2010/03/31 16:42
- 名前: 霽月 (ID: HKLnqVHP)
act2
「水野、さっそくだが今日の放課後、美化委員の集まりがあるからな。」
担任はどうやらその為に現代文の時間を一時間使い委員会を決めたらしい。
余裕をもって行動しろよ…
会議室へゆっくりと向かう途中、図書室の前を通る。
そういえば、図書室は初めてだった気がする……。
まだ時間に余裕があった私は静かに扉を開けて中の様子を探った。
あの、図書室独特の雰囲気が漂っている。
綺麗に整頓された本棚。
そして、奥のほうには古い本のにおいがした。
ふと文学小説のコーナーにあった本を手に取る。
「あ、これ…私が読みたかったやつ。」
ずっと読みたいなと思っていた本があったことにも驚いたが、なによりこの世界でも共通してることがほとんどだと改めて実感する。
そして、少しの感動を覚えた。
「先を越されてしまったな。」
後ろ聞えた低い男性の声に肩をビクつかせてしまった。
「すまない、驚かすつもりはなかったのだが……。」
彼は涼しげな目元は閉ざされており、静かな雰囲気を漂わせている。
そして打ち水のように清楚なこの風貌……。
もしかして、と見当をつけたが、いや違うと自分に言い聞かせた。
「あ、あの。どうぞ…私大して読みたい本ではなかったので。」
「いいのか?」
「はい…。」
ぐいっと男に押し付けるように本を渡した。
聊か強引であったが、男は綺麗に笑みを作り「有難う。」と言った。
「見かけない顔だな…。」
あぁ、また変な詮索をいれらる。
そうなる前に私は早く退散しようと歩むを進めた。
「すいません、委員会があるので…失礼します。」
静寂を破るようにして図書室を出る。
あの人はまさか…
柳蓮二?
「おかしいな、俺のデーターに載っていないとは。」
ふむ、と顎に手をあてて男は考える。
データーマンと称される彼のノートなどにも彼女の情報はなかった。
俺もまだまだか、と彼はその場を後にする。
***
柳さん登場;
急ぎ足で展開しようとしてるのが見え見えです〜;