二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: リボーン 星からの願い事 ( No.40 )
- 日時: 2010/04/01 11:07
- 名前: 蒼井瑞希 ◆AKXdr04juU (ID: 8TaBVFdu)
「10だっいめ〜♪おじゃましまーす」
ツナの部屋に現われた一人の少年。
真っ暗な室内を見て、首をかしげる。
「あれ、いないんスか?10代目?」
そのとき、少年の足に、柔らかく温かい、小さな何かが当たった。
「んだ?こりゃ」
少年は、電気をつけ、それの正体を目の当たりにした。
「こ、こ、こいつぁ…」
少年は、叫んだ。
「uma(未確認動物)だーーーーーーー!!!」
ごっきゅん 現る!
「ご、獄寺くんの声だ!」
驚きやらなんやらで火照った顔を冷やそうと、綱吉は洗面所で顔を洗っていた。
「何で獄寺くんが!?」
あわてて顔を拭き、二階へと駆け上がる。
「ど、どうしたの獄寺くん!?ってか、なんでウチに…!?」
「じゅ、10代目!こいつは…っ」
綱吉の自称右腕である獄寺隼人が、何かを指さしていた。
「…ん…」
獄寺が指さしていたもの、それは
「星羅が…どうしたの?」
すやすやと眠る星羅だった。
「seiraというんですか!覚えておかねえとな…でもすごいです10代目!umaを飼っているなんて!」
「ゆ、ゆーま…?ち、違うんだ獄寺くん!」
不思議大好きの獄寺は、何かと見たことのないものをumaだと言い張る。
「へ…?違うんスか…?」
「う、うん。この子、星羅っていうんだ」
そのとき、綱吉は、はっとした。
星羅を何て説明しよう。星羅に言われた通り、宇宙からやってきたなんて言ったら、またややこしくなりそうだし…。
(あ〜どうしよう!タイミング悪いよ獄寺くん!!)
綱吉が内心頭を抱えていると、
「幼馴染なんです」
声がした。
二人で振り向くと、星羅がいつの間にか起きて、にっこり笑っていた。
「初めまして、星羅です」
「……」
獄寺は、しばらく固まっていると
「10代目の幼馴染なのか!よろしくな!俺は獄寺隼人だ!」
二カッと笑って言い、ブンブンと星羅の手を振り回した。
(獄寺くん…警戒してるときとしてないときの差が激しすぎ…)
『そういうことで、よろしいでしょうか』
星羅がそっと綱吉に言う。
『え!?あ、うん!助かったよ』
綱吉もあわててお礼を言った。
夕方になり、獄寺が帰った後、綱吉は、改めて星羅を見た。
「あの…ほんと、さっきはありがとね」
「いえ…」
星羅は、頬を桃色に染めて、照れ笑いをした。
「ツナ様のお役に立てることが、私の喜びですから…」
「?」
(どういうこと…?ってか)
「ツナ様ーーーーーーー!?」
「はい、先ほどの赤ちゃんがツナ、と呼んでいたので…ダメでしょうか…」
綱吉の反応が良くなかったので、しゅんとする星羅。
「い、いや!いいよ!そう呼んで!」
元々女の子の扱いは、得意ではないので、綱吉は慌てて星羅に言った。
(何でか知らないし、ちょっと恥ずかしいけど…『様』ってのは、抜けないみたいだ…)
「ありがとうございます」
星羅は愛らしく、にこっと笑った。