二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: リボーン 星からの願い事 ( No.53 )
- 日時: 2010/04/08 17:52
- 名前: 蒼井瑞希 ◆AKXdr04juU (ID: 8TaBVFdu)
「でもさぁ…矛盾しちゃわない?獄寺くんには、俺らが幼馴染っていってるからさ」
綱吉は、首をひねった。
「まあ、何とかしろ」
「はあ!?」
「てめーがボスだぞ」
「なっ!」
綱吉は驚いて、リボーンに耳打ちした。
「もしかして、星羅もマフィアと関係あんのかよ!?」
「ねえぞ。普通の知り合いだ」
リボーンは、二ッと笑った。
こういうときのこの笑いが一番怖いのだが…。
綱吉は、多少気に掛けながらも、安堵のため息をついた。
「ツナ様?リボーンさん…?」
星羅が、不思議そうに見てくるので、綱吉は慌てて笑って見せた。
「ううん、何でもないよ」
「そうですか…」
にこっ。安心したような星羅の笑み。
「私が何かしたのではないかと思って…」
「いやいや!」
「……」
星羅は、少し考えてから
「…私」
と口を開いた。
「リボーンさんに、ツナ様のことを聞いていて。とても優しい人だと思ったんです。だから、ずっと会ってみたいなって。今回お会いできて、本当にうれしいです…」
星羅の目頭が潤んでいた。
綱吉に自分のことを黙っておくため、多少の嘘はついたが、綱吉に会えた喜び。それは、何物でもない、事実だ。
「ツっくんー!?ご飯よー!」
一階から、奈々の声がする。
「今行くー!」
綱吉も大きく返事をする。
「しばらくは、ここに住め、星羅」
「はい、リボーンさん」
ありがとう、その気持ちを精いっぱい笑顔で伝える。
リボーンもそれに気付いたのか、いつもの笑みを返してくれた。
「ツナ、お前は床にでも寝ろ。星羅はベッドに寝ていいからな」
「なっ!!お前な、ここは俺ん家だぞ!?」
「あっ。住ませてもらえるだけで嬉しいですから、私のことは構わないでください。ツナ様とリボーンさんの住みやすいように…」
「いい奴だよな、星羅は。それに引き換え、ダメツナは…」
「いいよ!わかったよ!!床で寝るよ!!!」
綱吉が叫ぶ。
「…だと、この部屋の主であるツナが言ってるぞ。星羅、よかったな」
「は、はい…ツナ様、お嫌では…」
「えッ!??」
不安そうな星羅の顔。ここで、嫌だよ!なんていつものように、言い返せない。
「だ…大丈夫だよ…」
「よし、じゃ、ママンの飯食いに行くか」
(リ、リボーン…あいつ…)
「星羅も行くぞ」
「いいんでしょうか…?」
「ママンは優しくて、女の鏡だからな。大丈夫だろ。な、ツナ」
「お、俺に振るなよ」
三人は、一階へと降りて行った。
「星羅ちゃんも、ご飯どうぞ」
奈々は、にこにこしている。
「あ、あのさ。母さん。星羅、リボーンの知り合いで、しばらく泊めてほしいそうなんだけど…」
「まあまあ、女の子が?嬉しいわ。ビアンキちゃんも毎日いるわけじゃないでしょ?年頃の女の子がいると、おしゃべりが弾むのよ〜。くつろいでいいからね、星羅ちゃん!」
「はい…お母様。ありがとうございます」
「よかったじゃねえか、星羅」
「はい」
再び星羅は幸せそうに微笑んだ。
「じゃ、冷めちゃうからさっさと食べましょ」
「う、うん」
「頂くぞ」
「…はい」
遠慮がちながらも、星羅もうなずいた。
「ツナの願いってのは、どうすんだ?」
綱吉がランボやイーピンを風呂の入れている間、ツナの部屋のベランダで、リボーンと星羅は話していた。
「…。ツナ様と一緒に過ごしながら、見つけようと思っています。心の一番奥にある願いを…」
「……そうか」
うなずくリボーン。
「お〜い星羅!風呂、次、入っていいって!」
「がはははは、ツナと一緒に入るんだもんね!」
「バッ!??ランボ、お前なぁ!!」
ランボの声に焦ったように反応するツナの声。
「ダメツナのやつ、ホントにガキだな」
「ふふっ」
二人は、顔を見合わせて笑った。