二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: リボーン 星からの願い事 ( No.84 )
- 日時: 2010/04/26 15:32
- 名前: 蒼井瑞希 ◆AKXdr04juU (ID: NN.yKTYg)
「あれ…?そいつ…」
楽しそうに話していた山本が、ふと首をかしげた。
「誰だ?ツナの親戚か?」
「あっええっと、リボーンの知り合いなんだって」
「星羅です。初めまして」
ぺこりと頭を下げる星羅。
「おう。俺は、山本武ってんだ。そっか、小僧の知り合いか。よろしくな♪」
「はい」
ニコニコと笑いあう二人。その間にはどこかのほほんとした空気が流れている。
(何だこの二人!平和だ〜…)
綱吉は、感心というか、何というか、不思議な気持ちになった。
「あれ?でも、十代目、幼馴染って」
獄寺が変な顔をする。
「あ、いや、それは…」
「リボーンさんに言われたんです。黙っておいたほうがおもしろいぞって」
「リボーンさんが!?な、なら仕方ないか…」
獄寺は渋々引き下がる。
『星羅!いいの、リボーン使っちゃって!』
『はい、リボーンさんがツナ様が何も言えなければ、私からそう言っておくようにって』
『へ、へえ…』
何だか情けなくなる。
「いや…違うんじゃないですか?」
急に声がして、綱吉がきょとんとする一方、星羅はどきりとした。
「!」
「はあ?何言ってんだよハル」
綱吉が声を発した少女を見る。
(う、うそ…違いますよね…)
綱吉も知らない、星羅が星であり、綱吉に恩返しするために地球に来たという事実。
知っているのは、自分とリボーンだけ。
この少女が知るはずが…。
「星羅ちゃんは…りぼーんちゃんの知り合いなんじゃなくて、実は!」
どきん、どきん。
心臓が高鳴る。
「実は…!」
少女はカッと目を見開いた。
「ツナさんのガールフレンドなのでは!!」
「はあーーーーーーー!?」
「ほっ」
星羅は息をついた。
綱吉は、もう少女を怒鳴るような勢いで
「そんなわけないだろ!?」
と叫んでいる。
まあ、それは綱吉たちと一緒にいるもう一人の少女の存在が原因なのだが。
「ひどいですツナさん…ハルというものがありながら…」
「だ!か!ら!何でそうなるんだよ!?ってかハルというものって何ー!?」
「落ち着いてハルちゃん!」
可愛らしい声。
先ほどまで微笑んで成り行きを見つめていたもう一人の髪の短い少女が少女をなだめる。
「ツナくんを信じてあげようよ。ね♪」
「京子ちゃん…」
少女の悲しいオーラが消えていく。
「そ、そうですね!女は、夫の不倫や浮気をたえ、乗り越えて強くなっていくものなんですから!!」
「わ〜!ハルちゃんかっこいい!」
「ちょ!その前に夫って何だよー!!」
髪の短い少女が声を発してから、綱吉の顔色が変わった。
「星羅ちゃん♪」
少女が星羅に笑いかける。
「私、笹川京子。よろしくね」
「は、はい。よろしくお願いします」
「あっ」
さっきまで泣いていた少女も明るい表情になって
「星羅ちゃん、ハルは、三浦ハルです!よろしくお願いします!!」
「よろしくお願いします…!」
星羅は、とてもうれしかった。
(初めての…女の子の友達…)
「よし!じゃ、行こうぜ!」
「うん!」
皆は学校へと歩き出した。