二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 一般人からアイドルへ〜私はボーカロイドを歌う〜(オリキャラ募 ( No.4 )
- 日時: 2010/04/03 10:11
- 名前: 彩香 (ID: F35/ckfZ)
№3「一緒に登校」
「おはよー!」
「あ、お早う御座います」
家から出るとちょうど奥井先輩と宇和川先輩が学校に行くところだった。
「一緒に行こうか」
「はい」
「昨日頑張ってたでしょ?」
「え…。聴こえましたか?」
「いや、そうじゃないけど。美麗ちゃんのことだから昨日は頑張ってたんじゃないかな〜。と思って」
「無理はしすぎるな。体に障る」
「はい。心配してくれて有難う御座います」
宇和川先輩が心配してくれるのは意外でした。
「…」
背中を向けて歩き出した。
「ははっ、咲夜先輩は『有難う』とか言われるのが苦手な人だからね」
「…剛」
低くて重みのある声がする。怒ってるのでしょうか?
「あ、すいません」
調子乗りすぎたかな?
「いや、別にいい…」
「…」
「俺さ、『右肩の蝶』好きなんだよね。だから早く歌えるようになって聴かせてよ」
「そんな、奥井先輩が満足するようになんて歌えないですよ」
「いいんだよ。やっぱ気持ちじゃない?」
「そうですね」
「俺ボカロ好きだから、『廃墟に降る花』最初から歌えた!」
「へぇ、そうなんですか」
「なんか冷たくない?」
咲夜先輩ほどじゃないけど口数少ないし。
「そうですか?」
「んー、気のせいかな?」
ほら、また言葉が少ない。
「…」
咲夜先輩と気があったりして…?なーんてないよね。咲夜先輩女の子に興味なさそうだし。
「着いたぞ」
「有難う御座いました。それではまた」
深々と礼をして教室に入って行った。
「いい子ですね」
「…あぁ」
「化粧もしてないし。自分を綺麗に見せようとしてない所が自然なんですかね?」
「…金城さんは美麗のそこを気に入ったんだろう」
「あぁ、そうですね」
そして、学校が終わるまで3人が会うことはなかった。
「美麗ちゃーん」
「あ、奥井先輩。少し待って下さいね」
そして鞄に荷物を入れた。そのスピードはかなりのものだった。
「早いね」
「結構急いだんで」
「あのさ、美麗って呼んでいい?」
「えぇ、構いませんよ」
「美麗…。美麗。綺麗な名前だね」
「そうですか」
「ミレイってどういう字?」
「美しいに、麗しいで美麗です」
「わ、漢字も綺麗」
でも習字が大変じゃない?特に「麗」が…。
「綺麗なのは名前だけですけどね」
「全然そんなことないよ。顔も綺麗」
「あ、何か恥ずかしいです」
そして宇和川先輩もちょくちょく交ざりながら会話をしてあっという間に事務所に着いた。
そして恒例というべきか、ド派手な赤のオープンカーに乗ってド派手なドリフトをかました。
そして、歌の練習が始まった。今日は歌えるようになった『ロミオとシンデレラ』を聴いてもらって好評だった。そして、耳にたこができるほど『右肩の蝶』を聴いて歌えるようになった。