二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 【銀/魂】夜兎の恋【神威】 ( No.16 )
日時: 2010/06/18 16:52
名前: 棗. ◆w1d94EF0Cg (ID: Dfaev/X/)
参照: http://www.youtube.com/watch?v

■□第壱訓□■

「———任務、完了…。」


誰もが寝静まった夜、


見渡す限りは血の海、



周辺には幾つもの血にうえた死体、



そんな中、少女が一人——


頬についた返り血を手で拭い
一つ、溜息をついてみる。



「いやー、今日もお疲れ様、神兎」
「神威…彼方、居たの…?」
「何だよソレ、酷いなあ」


拍手がするほうを見ると
神威がいた。
『酷い』といっておきながらもその表情はにこやかだ。
笑顔は彼の特権、

「帰るわよ」
「何だよ、つまんないの。折角二人きりなのにさー」
「っ…いいから早く」


可笑しな冗談も彼の特権、

実はそんな彼が好き…だったりする。
それは私の中の誰にも言えない秘密であって—

でも、何故か阿伏兎だけにはばれちゃってるのよね…
阿伏兎は私が唯一甘えられる相手、
神威は気が強いところしか見せない相手、



「どうしたの?考え事?」
「べ、別に…っ!!」

私ったらそんなに考え込んでいたかしらっ?


「そ。何でもいいけど、もう着いたよ」
「えっ」


あ、本当だ…。
私ってばすごい考え込んでいたのね


「それじゃあネ」


神威はすたすたと自分の部屋へ戻っていく。
…私も戻ろ。


■□第壱訓終わり□■