二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 【銀/魂】夜兎の恋【神威】 ( No.18 )
日時: 2010/08/03 17:33
名前: 棗. ◆w1d94EF0Cg (ID: Dfaev/X/)
参照: http://www.youtube.com/watch?v

■□第弐訓□■

部屋に戻ってさっきの神威との会話を思い出す。
………私って、
すっごい無愛想だったわよねっ

あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛もうっ最悪!!!
何で私ってもっとこう、素直じゃないのかしら!?
嫌われても仕方がないわよね、あんな態度じゃ…

私はお気に入りのぬいぐるみに顔をうつ伏せ
うなっている。

「……お取り込み中悪いが、ちょっといいかあ?」
「ああああ阿伏兎おおおっ!!?」

いつの間にか、部屋の襖をあけ、もたれ掛かっている
私が唯一甘えられる相手———阿伏兎がいた。

「何でノックも無しに入ってくるのよ!?吃驚したじゃないっ」
「ああん?ノックならしたぜ。
お前さんが気づかなかっただけだろうが、この甘え腐れ野郎のすっとこどっこい」
「くっ…、あら、そうだったの…。」

私に向かって毒舌を吐きながら阿伏兎は私の部屋を見渡す。

「な、何よ?」
「…お前さん、性格とは違って部屋の中はピンクなんだなぁ、」
「なっ、私だって女の子よ!?当たり前でしょうっ」

ニヤニヤしながら阿伏兎は言う。
私は頬を赤らめて反発する。

「…にしても、随分考えこんでいた見てぇだが…まあた、団長のことか?」
「うっ、いいじゃない、何だって…∑」
「はぁ……、神兎、お前さんずっとそんな無愛想な態度だったら、団長に嫌われるぞお?」
「う、うるさい…っ」


そんな事分かってるわよっ…!
だからってそんな改めて言わなくても…、
私の目は今にも泣きそうなくらい潤んでいた。
必死に言葉をためるのでいっぱいだ。
阿伏兎はそんな様子の私を見て悪かったというように
頭ほぽんぽんと撫でてきた。

「いや、悪かったなあ…言いすぎちまって」
「だ、大丈夫よ…」

自分は子供か、と言いたくなる。
阿伏兎に気を使ってもらうなんて、阿伏兎は本当
の事を言っただけなのに…、
それでも優しく撫でる彼の手は心地よかった。
まるで、本当の兄見たいだ。

「、…ありがとう」

にこ、と可愛く笑ってみせる。
それは見て阿伏兎はぼそり、と呟いた。

「……団長の前で、こうも素直だと可愛いいいんだけどなあ…、」
「ん?何か言った??」
「いや…、んじゃあ、俺は団長が溜め込んだ仕事があるから行くぜ」
「神威も相変わらずね…仕事、頑張って頂戴」

阿伏兎は私の部屋から出て行った。
     
     がたん、

廊下の方で物音がした。振り返ると、其処には神威の姿。

「か、神威…?」

恐る恐る声を掛けて見る。
神威は応答の変わりに背を向けて歩いた。


■□第弐訓□■